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課題 ページ31

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「二人には明日、僕の代わりにその任務を受けて欲しいんだ」






五条先生は、驚き体を飛び起こした私と狗巻くんに向けて淡々と話を続けていく。



……つまりそれは、課題という名の押し付けということか。


彼は強い。だからその分色々な場面で引っ張りだこになるということもなんとなく分かる。

この界隈は万年人手不足だと聞くし、新学期やら五月病などが蔓延るこの季節となれば尚更だろう。


しかしそれは本当に、私に務まるような任務なのか。

知識も力も中途半端な私に、狗巻くんと共に第一線に立つ資格があるのだろうか?






「そこに書いてある通り、対象の呪霊は二級相当。ただ少し数が多いだけで、君達に祓えないわけじゃない」


『あの、ちょっと待ってください……それって私も行くんですよね。足でまといになりませんか?』


「Aは貴重な反転術式の使い手だ。棘の呪言にはハンデもあるし、呪霊の数が多いなら君と一緒の方が断然効率が良い」


『でもっ……私はまだ、完全に力を使いこなせているわけじゃないし。いざと言う時に頼りになるかなんて……!』






続きの言葉を紡ごうとした瞬間、五条先生の大きな手が私の口元を塞いだ。


……暑さから流れ出る汗とは違う。どこか圧のある彼の雰囲気に緊張を感じ、私の背筋にはじんわりと冷や汗が滲んでくる。






「……君はさ、いつまでそんな甘いことを言ってるつもりなの?」


『っ……私は別に、そんなつもりじゃ』


「そのつもりがなくても、今君が僕に向けて言った言葉は紛れもない甘えだ。そんなんじゃ、いつまで経ってもそれ以上の術師にはなれないよ」






面と向かって言われたその言葉に、私は言い返すことができなかった。



……図星だ。このままでは何をしたって成長できない。



この数週間の間に、やれることはやってきた。


だからこそ、私には経験というものが足りていないことくらい分かっている。

五条先生はそれを全て見透かしているから、私に無謀なことを言ってくるのだろう。






「呪術師に悔いのない死なんてない。そんな地獄みたいな世界の中で、どんな生き様を選ぶのかは君次第だ。そのまま並の術師として人生を終えるのか。それとも、危険をおかして実力を掴みに行くのか。君はどうしたい?」






緊張の中目隠しの向こうで輝く碧眼は、私の瞳をじっと見据えていた。






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いか焼き - さ い こ お です!この話マジですこ… (2022年7月4日 2時) (レス) @page50 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
すみれちゃん - 続編決定…!ありがとうございます泣 (2022年2月27日 1時) (レス) @page50 id: 1871179020 (このIDを非表示/違反報告)
AG2(プロフ) - タイトルに目を惹かれ読んでみたらめちゃくちゃ面白かったです……!今後どうなるかとても楽しみ……!更新頑張ってください!! (2022年2月8日 7時) (レス) id: 382d4af167 (このIDを非表示/違反報告)
ハリネコ - 更新してくださる事が嬉しいですっ!これからも、作者さんのペースで頑張って下さい! (2022年2月3日 23時) (レス) @page27 id: 690aee62a7 (このIDを非表示/違反報告)
mithukoaaa0306(プロフ) - 面白すぎて一気に読んでしまいました! (2022年1月30日 2時) (レス) @page8 id: 96b8b42efc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年1月29日 15時

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