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長期戦 ページ17

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「呪力は常に一定……君の場合、無駄なことは考えなくて良い。ただひたすらに、マイナスの呪力を保つことだけを頭に置くんだ」






五条先生に言われるがまま、私は映画を観ながら自分の中にあるアイツの呪力を探っていく。


昨日までの私がやっていたことは、体の中にある呪力をマイナスからプラスに変換すること。

それでは呪力本来の力が生かせず、拳に乗せるどころの話ではなかった。


五条先生曰く、普通はそんなことで簡単に呪力変換をすることはできないのだと言うが、私も理屈を詳しく理解していないのでよく分からない。


そんなことを考えていると、手元にあった呪骸がほんの少しだけ震えたのが分かった。

私は途切れかけていた集中をもう一度整えて、呪力を呪骸に流し込む。






『よし、セー……ッゔげぇ!!』


「はい、アウトー」






“セーフ”と言おうとした時には、再びみぞおちにクリーンヒットをくらい、私はそのまま座っていたソファに倒れ込む。


そんな私を嘲笑うかのように、先生はこちらを見下ろしていた。


この重たすぎる一突きに、あと何回耐えれば私は成長することができるのだろうか。






「まあ、要領は掴めてるからその調子で頑張ってみてよ」


『ゔぅ、他人事……先生も、昔はこんなことしてたんですか?』


「いや?僕は初めからできたし」


『くっ……才能の格差を感じるッ』






たまに居るよね……こういう才能の塊みたいな人。


この人も、努力という言葉が要らないくらいには恵まれた側の人間ということか。

呪術師が才能重視の仕事なら、きっと先生にとっては天職なんだろう。






「んじゃ、お昼になったら硝子が来るから。それまではここでみっちり励むように。期待してるよ〜」






先生はそれだけ言い残すと、大きな手をひらりと振って部屋を後にする。


まだ朝の9時過ぎ……お昼までの道のりには程遠い。






『はあ……頑張るしかないか』






どうやらこの訓練、かなりの長期戦になるようだ。







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いか焼き - さ い こ お です!この話マジですこ… (2022年7月4日 2時) (レス) @page50 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
すみれちゃん - 続編決定…!ありがとうございます泣 (2022年2月27日 1時) (レス) @page50 id: 1871179020 (このIDを非表示/違反報告)
AG2(プロフ) - タイトルに目を惹かれ読んでみたらめちゃくちゃ面白かったです……!今後どうなるかとても楽しみ……!更新頑張ってください!! (2022年2月8日 7時) (レス) id: 382d4af167 (このIDを非表示/違反報告)
ハリネコ - 更新してくださる事が嬉しいですっ!これからも、作者さんのペースで頑張って下さい! (2022年2月3日 23時) (レス) @page27 id: 690aee62a7 (このIDを非表示/違反報告)
mithukoaaa0306(プロフ) - 面白すぎて一気に読んでしまいました! (2022年1月30日 2時) (レス) @page8 id: 96b8b42efc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年1月29日 15時

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