女子友 ページ12
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『それに、不便な体はお互い様。私だって望んでコイツの呪力を分けてもらったわけじゃないし、なんなら使い方すら教えてくれない……宝の持ち腐れってやつね』
あっけらかんと笑った私を、真希ちゃん達は目を丸くしてこちらを見つめている。
苦労の値なんて人それぞれだ。彼女が背負ってきた重石を分かった気になっているわけでもない。
でも、それに共感することくらいきっと私にもできることだ。
『だから真希ちゃんがどうであっても関係ないの。少なくとも、私は他人を評価するような位置に居ないし』
「……A、オマエ意外と愉快な頭してんだな」
『愉快って、言い方……』
「悪い悪い。でも嫌いじゃねーよ、そういうヤツ」
真希ちゃんはそう言うと、私の頭をわしゃわしゃとまるで犬でも愛でるくらい雑に撫でた。
そのおかげで結んでいた髪の毛がぐちゃぐちゃになって、結び目がズレてしまったのがなんとなく分かる。
『あーあ、せっかく綺麗に結えてたのに真希ちゃんのせいで台無し！結び直してよ』
「はあ！？私のせいかよ！」
『え、それ以外ないでしょう？』
別に、私はただ怒りたかったというわけではない。
本当は少しだけ、同級生に子供扱いされたのが恥ずかしかったのだ。
五条先生と言い、真希ちゃんと言い、なぜ私の頭を撫でるのか。
地元では大人びていると言われて育ったため、なんだかそれが無性に慣れない。
「良かったなあ、真希！女子友できて」
「ツナマヨ」
「んだよオマエら、その顔ッ」
真希ちゃんはニヤニヤするパンダくんと、その隣でツナマヨと呟いた狗巻くんに向けて声を荒らげる。
このなんでもないやり取りだけを見ていれば、パンダもおにぎりも違和感ないな……。
どうやら私は、意外にも適応能力というものに長けているらしい。
『あはは、私ら女子友だって』
「あ、おいっ！うぜーから懐くな……！」
こういうのに慣れていないのか、私ががら空きだった彼女の腕にくっつけば真希ちゃんは照れくさそうに私を押し退ける。
これはまた一人、からかいがいのある人を見つけてしまったかもしれない。
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いか焼き - さ い こ お です！この話マジですこ… (2022年7月4日 2時) (
レス) @page50 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
すみれちゃん - 続編決定…!ありがとうございます泣 (2022年2月27日 1時) (レス) @page50 id: 1871179020 (このIDを非表示/違反報告)
AG2(プロフ) - タイトルに目を惹かれ読んでみたらめちゃくちゃ面白かったです……！今後どうなるかとても楽しみ……！更新頑張ってください！！ (2022年2月8日 7時) (レス) id: 382d4af167 (このIDを非表示/違反報告)
ハリネコ - 更新してくださる事が嬉しいですっ！これからも、作者さんのペースで頑張って下さい！ (2022年2月3日 23時) (レス) @page27 id: 690aee62a7 (このIDを非表示/違反報告)
mithukoaaa0306(プロフ) - 面白すぎて一気に読んでしまいました！ (2022年1月30日 2時) (レス) @page8 id: 96b8b42efc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀛 | 作成日時：2022年1月29日 15時
