松野家三男やってます。9

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｢え、なんなのこれ？！｣



｢コイツ野球は好きだけど、試合は初めてだからね。
嬉しすぎてテンションがおかしなことになってんだよ｣



｢おかしすぎない！？｣



戸惑うトド松の横では冷静に説明をしてくれるチョロ松。
どう考えても何故嬉しすぎて野球マンになるのだろうか。
全く訳が分からなかった。



｢野球ー！！｣



｢あぁ…っ！十四松！！｣



『流石に二人共居なくなったら困るから！
戻ってきて十四まぁぁつ！！』



一松の腕を抜け出して走り回る十四松を一松とハイ松は慌てて追いかけた。



｢ふん、しょうがないな。じゃあここは俺がピッチャーを｣



｢俺やるよ｣



｢お願い｣



｢ンー？｣



またのカラ松の立候補は無視されたまま、ピッチャーはチョロ松
そしてキャッチャーはカラ松という形で試合が再開した。



〈さあ、松野家。早くもピッチャー交代です！〉



｢フッ…ブラザー…サインの確認をしておこう…｣



最終確認として、カラ松はチョロ松にサインのおさらいを行う。



｢これがストレート。これがカーブ！
これがフォークだ。Understand？｣



｢分からん｣



訳の分からないポージングをされて理解する方が無理なのでは無かろうか。
自信満々に言うカラ松にチョロ松は即答で返したのだった。



｢プレイ！｣



試合再開の合図が訪れ、チョロ松は土を蹴ってボールを構えた。
するとカラ松は太陽の方向を指していた。



｢(いやなんのサインだよそれ！！そんなのさっき無かったし！)｣



｢ブラザー、内角攻めだ｣



｢言うな馬鹿！！｣



サインの意味とはなんだったのだろうか。
サインの意味をそのまま伝えてきたカラ松に
チョロ松はツッコミをする。

歯を食いしばってチョロ松は投げようと構えた。
…がしかし。事件は起こる。



｢へーい。ぴっちゃーへーい…。
はやくなげろよ〜、まだしょきゅうだよ〜？びびってんのぉ〜？｣



｢(オメェはどっちの味方なんだ！！)｣



ベンチに座って酒を読みながら野次を飛ばすおそ松も参戦し
チョロ松の苛立ちは増すばかりだった。



｢チョロ松兄さん集中ー！気にしちゃダメ！｣



｢っ！あぁ…｣



トド松の声が耳に入り、なんとか苛立ちを鎮めて、
チョロ松は構えの体勢に入った。



｢頑張れ〜！チョロ松く〜ん！｣



｢トト子ちゃ〜ん！｣



｢シコ松！集中！！｣



トト子に応援されてデレデレのチョロ松にトド松が声を荒げ
我に返ったチョロ松はまた構えの体勢に入った。

○→←○おそまつさんでした(続きから)

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