松野家三男やってます。9

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【赤塚杯】





〈さあ、全国のダメ人間の皆さん。
今日も誰か偉い人に怒られていますか？
幻の第138レース、赤塚カップは今年も恒例の
超絶大大大障害レースとなっております！〉



｢たまらんでしかしー！おっこらでしかしー！｣



観客席にはどっぷりと競馬にハマったトト子が立っていた。



〈さあこの数々の素敵な障害物をくぐり抜け、
勝つのは一体誰なのでしょう！このレースには人生の教訓が詰まっております！
それはどうぞ各々で見付けてください！〉



最早それは障害物なのかと思われる物がちらほら見えて、
中にはヤンキーだったり駅の改札だったりと、
障害物にしてはやり過ぎた感があった。



〈各馬、命を懸けて挑みます。最後に笑うのは誰なのか。
中山競馬場グルメ二割引券は一体誰の手に！〉



様々な馬に乗った人たちがゲートに入っていく。



｢(きひひ…勝つのは俺だよぉ？こういうの超得意〜)｣



おそ松によく似た馬に乗ったおそ松は一着を取るために、
手にはアローガンが握られていた。



｢(まずはコイツを殺さないと…)｣



チョロ松によく似た馬に乗ったチョロ松は
先におそ松を殺す為に手に刃物がくっついていた。



｢(ふん…蜂の巣にしてやろう…)｣



カラ松によく似た馬に乗ったカラ松は
全員殺す為に大きな銃を取り出す。



『(スタート直後に皆殺しにしてやる…)』



ハイ松によく似た馬に乗ったハイ松はニヤリと笑みを浮かべ、
手には沢山のダイナマイトに背中には刃物が付けられていた。



｢(最初は全然やる気ない感じに見せといてぇ…。
最後だけ全部持ってこ♪)｣



トド松によく似た馬に乗ったトド松は
作戦勝ちでいこうと三人よりも物騒過ぎる
暗黒のオーラを放った槍を取り出した。



｢ふふ、ふふ…ふふふふふ…｣




─ブロロロロ




一松は意味深に笑い、十四松だけは何故か車に乗っていた。
(｢競馬ってなんだっけ｣というツッコミは目をつむりましょう)

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