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「ったく調子が狂うザンス…。シェーーーッ!!!」
なんだかんだ厭味やら何やら言いつつも、
ボロアパートまでチョロ松を送ったイヤミ。
しかし、いつもと反応が違う彼に何処か気味悪がっているようだった。
「………」
チョロ松は今日から住むアパートの部屋を見てゴクリと生唾を飲み込んだ。
ーーーーーーーーーーーー
─そして数日後。
「よしっ!おっけ!」
「トッティ!」
「ん?」
チョロ松に引き続き、トド松がキャリーケースを持ちながら、
松野家を出て行こうと決めたみたいだ。
十四松がトド松を呼び止めるとトド松の目元に痣が出来ていた。
恐らくおそ松との喧嘩をしたときに出来た物だろう。
「連絡しろよ?」
「うん」
『ちゃんと自炊とか家事とかやるんだよ?』
「分かってるって」
カラ松とハイ松の言葉にトド松は笑いながら返す。
「考え直せば?ボロアパートには虫と幽霊と妖怪が出る」
「だから引き止めんなっつうの!」
相変わらずトド松をからかう一松にツッコミを入れる。
就職先は決まっていないがトド松は一人暮らしをすると決めたみたいだ。
「まずは一人暮らし。僕はそこから始める。
…僕たちは多分、一緒に居ないほうが良いんだよ」
トド松は一言残して戸を閉めた。
『…………』
笑顔だったハイ松は真顔になり、上を見上げる。
その先には恐らくおそ松がいるはずだ。
「ハイ松兄さん?どうかしたの?」
『ううん。なんでもない』
ハイ松を見て不思議に思った十四松が首を傾げて尋ねるが、
ハイ松はまた笑顔になって首を横に振って返した。
ーーーーーー
『トド松、一人暮らし始めるって。
チョロ松の時もそうだったけど、別れの言葉ぐらい言ったら?
勝手に拗ねて八つ当たりまでして』
「………」
2階に上がり、寝転がっているおそ松を見てハイ松は呟く。
おそ松は無言でハイ松の顔を見やしなかった。
それに苛立ったのか、ハイ松はおそ松の胸倉を掴み出した。
『話するときぐらいこっち向けよ!!!』
「っ!ってぇな!離せ!!」
『いつまでも子供みたいに意地を張るな!!!』
「離せよハイ松!!」
『寂しいなら素直にそう言えば良いだろ!?』
「うるっせぇよ!!」
おそ松がどれだけ離せと言っても、ハイ松は胸倉を離してくれず、
おそ松は暴れてハイ松を思い切り殴った。
口元を殴られたハイ松は端が切れて血が垂れた。
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びたー(プロフ) - ゆっこさん» コメントありがとうございます。おそ松さんハマって自分のことのように嬉しいです😊この作品を読んでくれてとても嬉しく思います!ありがとうございます🙇亀更新ですが、これからも頑張っていきます。よろしくお願い致します🙏 (2022年9月24日 21時) (レス) id: 8be8dbacef (このIDを非表示/違反報告)
ゆっこ(プロフ) - 最近おそ松さんにまたハマり始めて占いツクールを適当に漁ってたんですが良作にあえて一気に見ちゃいました。これからも頑張ってくださいm(_ _)m (2022年9月24日 18時) (レス) id: cd9fc5524f (このIDを非表示/違反報告)
びたー(プロフ) - くりおねさん» コメントありがとうございます😊はい…!遂に続編来ちゃいました!これからもよろしくお願いします🙏 (2022年9月23日 16時) (レス) id: cfeb0c9930 (このIDを非表示/違反報告)
くりおね(プロフ) - もう続編か...!! (2022年9月23日 15時) (レス) @page49 id: a3e7c7059c (このIDを非表示/違反報告)
びたー(プロフ) - くりおねさん» 感情的になって言葉を崩してしまうハイ松くんを書いて不安でしたが、衝撃を与えてくれて気恥ずかしいです😌💞ありがとうございます😊 (2022年9月22日 13時) (レス) id: cfeb0c9930 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:びた一 x他1人 | 作成日時:2022年9月14日 21時