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「てめぇ十四松!寿司落としただろうがっ!あ"ぁっ!?」
「ぁ…。あぁ…ご、ごめ…」
胸倉を掴んで声を荒げて言うおそ松に十四松は怯えた表情で見上げていた。
「よせ」
「あ?」
肩に手を置かれておそ松が振り返る。
するとカラ松は無言でおそ松を殴った。
その衝撃により、おそ松は後ろに倒れて襖を壊してしまう。
「えぇっ!?え、えっ!?」
トド松はおそ松とカラ松を交互に見て驚きを隠せなかった。
「な、何すんだ…ちょっ!離せクソ松!!
オラァ!ぶっ殺すぞ!!離せっつうんだよ!!!」
カラ松は暴れるおそ松の胸倉を掴み、
そのまま無言で家を出て行き、居間にはシーンと空気が静まり返った。
「っ!でも…!」
「良いから」
「………」
二人の後を追おうとするチョロ松にすぐに一松が止めに入り、
少し不服そうにしているがチョロ松はここに残ることに。
「十四松兄さん!大丈夫!?」
「ぁ………」
トド松から心配され、十四松は腹を押さえながらチョロ松を見る。
チョロ松は出て行ってしまった兄二人を見て、
とても心配そうな顔をしていた。
「大丈夫!ハッスルハッスルー!マッスルマッスルー!」
チョロ松には笑ってほしいのか十四松はまたいつもの調子に戻り、
松代と松造は心配そうな顔をしていたが、
二人は互いを見つめ合って困ったように微笑みあった。
『チョロ松、そんな顔しないの』
「…でも……」
『おそ松兄さんのことはカラ松兄さんに任せておいて。
今日の主役がそんな悲しい顔しないでよ。
…ね?』
「……うん」
ハイ松がまるで小さな子供を諭すかのように優しい声で言い、
チョロ松は少し納得してくれた様子。
ハイ松がふと玄関を見ると音一つなく静まっていた。
ふぅ、と息を吐き、ハイ松は手を叩く。
『はい、しんみりした空気終了!
二人はちょっと外の空気を吸いに行ってるだけだから、
二人が帰ってくるまで僕たちは僕たちで楽しも?
ほら、まだ寿司だって余ってるし、ケーキもあるんだから』
おそ松が落とした寿司と跳ね返った醤油の片付けをしながら言うハイ松。
四人は顔を見合わせて小さく頷きあっていた。
『それじゃあ僕、これ捨ててくるね』
寿司と醤油を片付け、キッチンのゴミ袋に捨てようと、
ハイ松は袋を抱えて笑顔を作りながら居間を出て行った。
『……………』
彼は一枚のチラシを取り出した。
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びたー(プロフ) - ゆっこさん» コメントありがとうございます。おそ松さんハマって自分のことのように嬉しいです😊この作品を読んでくれてとても嬉しく思います!ありがとうございます🙇亀更新ですが、これからも頑張っていきます。よろしくお願い致します🙏 (2022年9月24日 21時) (レス) id: 8be8dbacef (このIDを非表示/違反報告)
ゆっこ(プロフ) - 最近おそ松さんにまたハマり始めて占いツクールを適当に漁ってたんですが良作にあえて一気に見ちゃいました。これからも頑張ってくださいm(_ _)m (2022年9月24日 18時) (レス) id: cd9fc5524f (このIDを非表示/違反報告)
びたー(プロフ) - くりおねさん» コメントありがとうございます😊はい…!遂に続編来ちゃいました!これからもよろしくお願いします🙏 (2022年9月23日 16時) (レス) id: cfeb0c9930 (このIDを非表示/違反報告)
くりおね(プロフ) - もう続編か...!! (2022年9月23日 15時) (レス) @page49 id: a3e7c7059c (このIDを非表示/違反報告)
びたー(プロフ) - くりおねさん» 感情的になって言葉を崩してしまうハイ松くんを書いて不安でしたが、衝撃を与えてくれて気恥ずかしいです😌💞ありがとうございます😊 (2022年9月22日 13時) (レス) id: cfeb0c9930 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:びた一 x他1人 | 作成日時:2022年9月14日 21時