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「(…そんじゃ)」
「「「「「(ハイ松(兄さん)、よろしくぅ〜)」」」」」
『ひょぇ…っ』
今度はハイ松が灯油を入れに行くように五人はニヤついた顔でハイ松を見る。
いきなり自分に向けられたハイ松は軽い悲鳴を上げていた。
『(……昨日と一昨日はカラ松兄さんが行ったけど…。
先週はまるっと全部僕が灯油を入れに行ったんだけど。
カラ松兄さんがダメならそれじゃあ僕に…っていうのが可笑し過ぎる。
流石、松野クソブラザーズ。だけどこんな猛吹雪に行きたくないんだよ!!)』
外は更に吹雪が酷くなってとても行けたものじゃない。
下手したら飛ばされてしまいそうな威力だ。
ハイ松は五人の視線を無視して栞で挟んでいた小説を開いた。
「あーー、寒いなー。凍え死んじゃうなぁ」
『っ!』
「可愛い兄弟がこんなに冷え込んでるなんてかっわいそ〜」
『…………』
おそ松とトド松が攻撃を仕掛けてきた。
何故ならこの攻撃でハイ松は折れて灯油を入れに行くのだから。
ハイ松が溜め息を吐いて小説を閉じる。
「「「「「ふっ…」」」」」
五人が勝ちを確信した。
しかし、その時だった。
『I don't understand what you are saying.
I can not speak Japanese.』
(訳:私は貴方の言っていることが分かりません。
私は日本語が喋れません)
「「「「「え」」」」」
まさかの英語で、しかもネイティブに話し始めたのだ。
今までそんなことが無かったのか五人はポカンとしてハイ松を見る。
ハイ松はそんな五人に微笑んで返した。
『I became a body that can only speak English.
I can't help it.
Please bring me some kerosene.
Matsuno Fucking Brothers.』
(訳:私は英語しか話せない身体になりました。しょうがないです。
早く灯油を持ってきてください。松野クソブラザーズ)
「(コイツ英語で話してきやがったぞ!!
しかもくっそ発音上手いなおい!久しぶりに聞いたわ!!)」
「(流石に最後の文は聞き取れたからな!?
松野ファッキングブラザーズってくっそ悪口!!)」
「(ハイ松兄さんめっちゃ笑顔!笑顔なのに言ってること全然分からない!)」
ハイ松が英語で話してきたせいか、兄弟の戸惑いは止まらず、
彼も絶対に灯油を入れに行きたくないというのがひしひしと伝わって来る。
なんと言おうが英語で話して来るので埒が明かないということで、
ハイ松に灯油を入れに行かせるのは諦めた。
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びたー(プロフ) - ゆっこさん» コメントありがとうございます。おそ松さんハマって自分のことのように嬉しいです😊この作品を読んでくれてとても嬉しく思います!ありがとうございます🙇亀更新ですが、これからも頑張っていきます。よろしくお願い致します🙏 (2022年9月24日 21時) (レス) id: 8be8dbacef (このIDを非表示/違反報告)
ゆっこ(プロフ) - 最近おそ松さんにまたハマり始めて占いツクールを適当に漁ってたんですが良作にあえて一気に見ちゃいました。これからも頑張ってくださいm(_ _)m (2022年9月24日 18時) (レス) id: cd9fc5524f (このIDを非表示/違反報告)
びたー(プロフ) - くりおねさん» コメントありがとうございます😊はい…!遂に続編来ちゃいました!これからもよろしくお願いします🙏 (2022年9月23日 16時) (レス) id: cfeb0c9930 (このIDを非表示/違反報告)
くりおね(プロフ) - もう続編か...!! (2022年9月23日 15時) (レス) @page49 id: a3e7c7059c (このIDを非表示/違反報告)
びたー(プロフ) - くりおねさん» 感情的になって言葉を崩してしまうハイ松くんを書いて不安でしたが、衝撃を与えてくれて気恥ずかしいです😌💞ありがとうございます😊 (2022年9月22日 13時) (レス) id: cfeb0c9930 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:びた一 x他1人 | 作成日時:2022年9月14日 21時