炭善伊(鬼殺隊士) ページ4
「ずるいぞ伊之助!」
「お前だってずりぃだろうがよ!いつもひっつかれやがって!」
何故だ。
何故俺は野郎に両手を、いや、両腕を掴まれて取り合いをされているのだろう。
握る力はこちらが痛くないよう配慮してくれているのだけれどでも圧と声量がすごい。
間に挟まれているということは両方の圧を両側から受けるということで、その逃げ道はない。
2人が一体何の言い合いをしているのかというと、よくわからないが隣でどちらが寝るかを争っているらしい。
どうでもよくね?とは思うが俺は2人と違って空気が読めない男ではない。
無駄に白熱した空気に左右から押されながらも事の収束を願うしかない。
何故こうなったか、思い返してみてもわからない。
寝ようとしてどこで寝たいかをここがいいと言われれば譲りそう、どこでもいいぞと言いそうな炭治郎よりも譲らないであろう伊之助に聞いたら真ん中がいいと言って、そしたら炭治郎がいつもなら譲りそうなものなのにそれはだめだって跳ね除けて。
そして口喧嘩していくうちにポロポロと本音は溢れ、伊之助は俺と横がいいけど俺がどこで寝るかわからないからどこでも横になれる真ん中に、炭治郎は伊之助が真ん中だと自分が俺の横にならないからダメだと言う。
どう言う事だってばよ、と背景に宇宙を召喚しながらも解決策を考える。
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作者名:腐柱 | 作成日時:2020年10月26日 0時