103 ぴえんこえてぱおん ページ10
突然のことだけど、わたしAは誘拐された。目が覚めたら後頭部がやけ痛んだからバカスカ殴られたんだと思う。クソ。永眠させる気か。あとで法廷で訴えてやる。
そこは窓のない部屋だった。圧迫感で死にそうだ。狭い部屋にはもうひとり女の子がいて、チョーカーのような真っ黒の首輪を付けていた。話によると、わたしに付けられた足輪が逃げたのを察知すると、爆破する仕組みになっているみたい。つまりわたしが逃げたら目の前の女の子の首が吹っ飛ぶらしい。発想が現代人のそれじゃない。えげつねぇな。
女の子は誘拐犯とグルみたいで、「悪く思わないでね」と力なく笑った。そのうち首謀者が帰ってきた。どんな極悪人かと思えば、アーモンド型の瞳はやさしそうで、高校生くらいの男子だったからビックリした。ピーナッツクリームのパンを食べているから、心の中で彼のことをピーナッツって呼ぶことにした。「すぐには殺さないよ」って訳のわからんことを言ってくる。
「ゾルディック家の坊っちゃんが来てからだ」
「……キルアのこと？」
「そうだ。俺はアイツに大切な相手を目の前で殺される苦しみを味わわせてやる。そして後を追わせてやる」
なるほどな。あちこちから恨みを買う商売だもの。キルアと付き合ったのはそういうリスクを承知の上でだった。まさかGIの中でとは思わなかったけど。ゴンよりザコいわたしを狙ったのも納得がいく。
「……捕まったのはわたしのミスです。キルアはこんなところに来ません。来させやしない」
「どちらにしても24時間以内に俺はきみを殺すけど？」
「そうしてあなたは何を得るんですか？」
「何も。すこしスッキリするだけさ」
ピーナッツはわたしがトイレに行くとき以外はロープでぐるぐる巻きにした。それをスルッと外せちゃう……のは妄想の中だけで。イルミさんに教えてもらっておけばよかったと後悔する。
「可哀想だね。ゾルディック家と関わったばっかりに。いくら俺でも、こんなにかわいい子を殺すなんて胸が痛む。一緒に来世に期待しような」
いやだなぁ。こんなところで死にたくない。死にたくないよ。
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ちーちゃん - わざわざお返事ありがとうございます！完結まで楽しみにしています！ (2021年11月14日 17時) (
レス) @page49 id: efb35b509b (このIDを非表示/違反報告)
有希(プロフ) - ちーちゃんさん» ちーちゃん、コメントありがとうございます！最後まで楽しんでいただけるよう頑張ります！次章もよろしくお願いします！ (2021年11月14日 16時) (レス) id: d83879ced4 (このIDを非表示/違反報告)
ちーちゃん - 更新嬉しいです！また頑張ってください！ (2021年11月10日 15時) (レス) @page9 id: efb35b509b (このIDを非表示/違反報告)
有希(プロフ) - yuriori12911さん» コメントありがとうございます。いろいろ確認したところ途中から自動変換機能が外れてしまっていたみたいです何故か。すみません。直しましたのでご報告させていただきます。ご連絡ありがとうございました。 (2021年11月10日 7時) (レス) id: d83879ced4 (このIDを非表示/違反報告)
有希(プロフ) - 無気力に自信が有る人さん» いろいろ確認したところ途中から自動変換機能が外れてしまっていたみたいです何故か。すみません。直しましたのでご報告させていただきます。早とちりして申し訳ありませんでした。 (2021年11月10日 7時) (レス) id: d83879ced4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：有希
| 作成日時：2021年7月16日 18時
