132 みんなクセが強い ページ39
それから丸一ヶ月間ずっと病院に縛りつけられた。おかげで見事回復したわたしはお医者さんの制止をふりきってサッサと退院した。マップで検索しながらパームの家へと向かう。ここか。玄関には不動明王みたいな立ち姿で、師匠がわたしを待ち構えていた。めちゃくちゃ逃げたい。
「聞いたわよ。キルアから全部」
「……うす」
「痛かったでしょ。つらかったでしょ」
「……はい、まあ」
あ、あれ？想像していたよりずっとやさしい対応にビックリする。気がつくと腕の中に閉じこめられていた。わたしは夢見心地でビスケの背中に手を回す。
「よく頑張ったわね……こんの……バカ弟子がッ！！！！！！！」
ですよね。病み上がり相手に容赦なくアッパーカットを決めてくる。床の上でのびていると「あの……パームです」とボソボソ挨拶してくれた。失礼極まりない感想だけど、夜中に見たら絶対に悲鳴をあげる自信がある。
「わたしにも修行つけてくれる？」
「バカかアンタは！腹に穴があいたのよ！いま大した傷跡もなく立っているのが奇跡よ！！治療に専念しなさい！」
「……え！？わたし一緒に戦うつもりだったのに！！」
「よくまた戦える気になれるわね。たまにAが恐ろしいわ……徹底的にサポートに回んなさい。悔しいかもしれないけど、それが今できることでしょ。全力をつくして支えなさい」
ビスケからの戦力外通告。それはあまりにも重かった。傷を負っていなかったら……わたしは戦力になれたのかな？そう思うとみじめになった。一緒の分だけ努力してきた、そのつもりなのに。最後なのに。これが最後なのに。わたしは何の役にも立てない。
「あ、あとキルアには近づかない方がいいわよ」
「なんで？」
「次会ったらぶっ殺してやるって言ってた。何やったの？アンタ」
「せっかく生き返ってきたのに！！！？？？」
そうかぁ。まぁ、まだ怒ってるよな。沈んだ気持ちでパームさんの料理を手伝っているうちにお昼になって、キルアの様子を見に行く。あ。顔色がすっかり良くなっていてホッとする。
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ちーちゃん - わざわざお返事ありがとうございます！完結まで楽しみにしています！ (2021年11月14日 17時) (
レス) @page49 id: efb35b509b (このIDを非表示/違反報告)
有希(プロフ) - ちーちゃんさん» ちーちゃん、コメントありがとうございます！最後まで楽しんでいただけるよう頑張ります！次章もよろしくお願いします！ (2021年11月14日 16時) (レス) id: d83879ced4 (このIDを非表示/違反報告)
ちーちゃん - 更新嬉しいです！また頑張ってください！ (2021年11月10日 15時) (レス) @page9 id: efb35b509b (このIDを非表示/違反報告)
有希(プロフ) - yuriori12911さん» コメントありがとうございます。いろいろ確認したところ途中から自動変換機能が外れてしまっていたみたいです何故か。すみません。直しましたのでご報告させていただきます。ご連絡ありがとうございました。 (2021年11月10日 7時) (レス) id: d83879ced4 (このIDを非表示/違反報告)
有希(プロフ) - 無気力に自信が有る人さん» いろいろ確認したところ途中から自動変換機能が外れてしまっていたみたいです何故か。すみません。直しましたのでご報告させていただきます。早とちりして申し訳ありませんでした。 (2021年11月10日 7時) (レス) id: d83879ced4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：有希
| 作成日時：2021年7月16日 18時
