112 命懸けドッジボール ページ19
「ねえ銀髪のきれいなきみ、お姉さんと遊ばない？いいこと教えてあげる！」
「な、なにアンタ」
「わたしのキルアから手を離してちょうだい。三秒以内に頭をぶち抜かれたくなかったらね」
胸の脂肪しか武器のない女はキャアアアっと悲鳴を上げながら逃げていった。「悪役のセリフだ」とキルアは呆れていたけど「わたしの」呼ばわりされて満更そうでもなかった。また狙われないように赤のリップでちゅっちゅっとキスマークを付けてやると白い耳が赤らんだ。「Aにも独占欲はあるんだね◇」ってヒソカが愉快そうに笑っていた。彼のせいで、こんなばかげた恋愛都市アイアイに来てしまったのだ。
「ヒソカって何を考えているのか本当にわからないよね」
「それがボクの魅力なのさ♤」
「確かに」
ツェズゲラさんたちと協力しながら、どうにかこうにか試合参加可能人数を集めることができた。いざ出陣。海賊たちにリベンジだ。
*
ドッジボール開始早々、カチューシャの尻尾を剛速球で持っていかれ外野入りした。「使えねー！」とキルアに言われた。うるせぇな。早く内野に戻らないと……いや戻りたくねえな。無惨に死ぬ確率が跳ね上がるんだわ、あそこに立つと。
「わたし小学校のころから外野にいるの得意だったんだよね」
「要するに参加意欲がないんだな」
レイザーたちの横暴ぶりに、あのおおらかなゴンが怒りに燃えだした。終わったなお前ら。キルアがかかえたボールに、ゴンが特大パワーで撃ちこむと、凄まじい音を立てて発射される。圧倒的な力を前にすると、ひとは言葉を失うらしい。目の前で繰り広げられる異次元の戦いをぼうっと見つめた。
ゴンたちの尽力のおかげでチームは勝利に近づいた。その裏でおおきな代償を払いながら。ずっとポケットに突っ込まれていたキルアの手は見るに堪えないくらいボロボロだった。
ビスケが「アンタから何か言ってやんなさいよ！」とわたしの肩をつかんだ。彼女として「もう自分の身を削るのはやめて」とか言うべきなのかもしれない。だけどわたしは、「やるなら最後まで貫いてね」と背中を押すだけだった。
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ちーちゃん - わざわざお返事ありがとうございます！完結まで楽しみにしています！ (2021年11月14日 17時) (
レス) @page49 id: efb35b509b (このIDを非表示/違反報告)
有希(プロフ) - ちーちゃんさん» ちーちゃん、コメントありがとうございます！最後まで楽しんでいただけるよう頑張ります！次章もよろしくお願いします！ (2021年11月14日 16時) (レス) id: d83879ced4 (このIDを非表示/違反報告)
ちーちゃん - 更新嬉しいです！また頑張ってください！ (2021年11月10日 15時) (レス) @page9 id: efb35b509b (このIDを非表示/違反報告)
有希(プロフ) - yuriori12911さん» コメントありがとうございます。いろいろ確認したところ途中から自動変換機能が外れてしまっていたみたいです何故か。すみません。直しましたのでご報告させていただきます。ご連絡ありがとうございました。 (2021年11月10日 7時) (レス) id: d83879ced4 (このIDを非表示/違反報告)
有希(プロフ) - 無気力に自信が有る人さん» いろいろ確認したところ途中から自動変換機能が外れてしまっていたみたいです何故か。すみません。直しましたのでご報告させていただきます。早とちりして申し訳ありませんでした。 (2021年11月10日 7時) (レス) id: d83879ced4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：有希
| 作成日時：2021年7月16日 18時
