うちの伊野尾さんはびっち【２】〔 in × ar 〕

ふっかつ１ ページ2

有岡Side

今日はいのちゃんが退院する日！！

拒食症も治り、体も元通り。

まぁ…色白で痩せてるのは変わらないけどね。

病院に来るのも最後か。

俺はいつもどおり病院のドアを開けた。


「あ、だいちゃん。もう準備出来たよ」


久しぶりのいのちゃんの私服姿。

頭に被ってるハットがよく似合ってる。

なんか、。照れるな…。


「今日でこの病室ともおさらばか〜。…って、なんか顔赤くない？？」

「赤く…ないよ、」

「うそだ」


そう言ってじりじり迫ってくるいのちゃん。

え、え、え。

そしてついに後ろは壁一面。


「ちょ、え、いのちゃ…」

「耳…真っ赤だよ？？」


そんな言葉でまた顔が熱くなる。

するとだんだんいのちゃんの唇が

近づいてきて…

え、待ってよーーーーーー。。！？


その時。



「おいこらぁ…」

『え』


俺といのちゃんの声が重なる。

登場したのは光くん。


「なんか遅いと思って来てみれば…よろしくやってんじゃねーぞ！！？」

「光くん待たせてるの忘れてた…」

「だいちゃん早く言って。。」

「まじで。早く。ほんと。…な？」


ドアを乱暴に閉めて部屋を出て行った光くん。


「…ちぇっ、ちゅーはお預けか」

「そんなことばっかり考えて…ほら！行くよ」


いのちゃんの荷物を持ち

お世話になった先生方に挨拶をして

病院を後にした。

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