フシギなセンパイ〔 yb × in 〕 (ページ45)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:106,769 hit

パイセン《４５》ページ45

「まさか、図星？？
　付き合ってるとか・・もうそんなんなし。
　好きでもない相手と付き合ってたってしょうがないもん。
　オレは、慧くんがこの人好きだなって思った人と・・付き合ってほしい。」

「光先輩・・。」

「だから、行きなよ。
　薮・・まだいるんじゃないかな。
　急げばまにあうよ！！」

「・・っ、ごめんなさい、！！」

「うん、いってらっしゃい。」

無我夢中に走るオレには聞こえてなかった。

"頑張るんだよ。
　幸せになってね。"

オレは息を切らしながら全力で走った。

愛しい人の背中が見えて
思わず頬が緩まる。

「こ、こーたせんぱい、！！」

「お・・どうした？？」

「伝えなきゃ・・いけないこと、はぁ・・あって、！」

「分かったから、まず落ち着け。」

オレは呼吸を整えるように息を吸い込んだ。

ふぅ・・。

それでもまだ心臓は鳴り止まない。

「大丈夫か？(笑)水、飲む？？」

「あ・・大丈夫です、」

「うん。よかった。」

「あの、あの・・その・・。」

「なんだよ(笑)」

「ちょっと、座っても・・いいですか(笑)」

「ここで？
　道端なんだけど(笑)」

「あ・・そっか、」

「オレのうち・・来る？？」

「で、でも」

「２回目だろ(笑)」

「そーですけどぉ・・。」

「なら決まり。おいで。」

だ、大丈夫かなぁ・・。

好きですって言う前にもうぶっ倒れちゃうんじゃないのオレ、

一歩手前を歩く宏太先輩。

その背中は追いかけて遠くから見た時とは
見え方はちがくて。

これからも近くで見ていたいな＿＿＿＿＿。