音駒高校祓魔科仁【ハイキュー!!】 (ページ11)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:824 hit

第8話ページ11

教えてもらった初仕事もひと段落ついて、みんなが休憩に入るまで待っていた

だけど頭の中でぐるぐる回る

(それがね、君の場合はその右目に本体がいて、淀みもとれて、視力が回復しても、その右目が無くならない限りは悪魔も君の体の中にいるんだよ)

夜久さんの言葉

まだ私は“自分の”魔法を使うことができないのか？

ならネコも消えた今、私は本当に無力なのではないか？

それを考えた時また蛍に置いていかれたのだと、ゾッとした

私は堪らず外に出た

不安が酷い

頭をぐるぐるぐるぐる不安が周り、拡散していく

嫌だ、イヤなのだ、蛍の隣に立っていたい

知らない校舎を歩き続けて、とある部屋の前に足を止めた

図書室

魔法を使えない人のための魔書という書物を思い出した

別に魔力に対してサポートが入るわけではない

ただ沢山の呪文が載っているだけの本

【これでみんなも魔法使い！】

そんな建前の書き込まれた帯があったはず

私は図書室の戸を開けた

学校自体が休みだからか、暇を持て余した生徒が１人２人いるだけで、ガランとしていた

私は構わず中に入ると［魔書］と項目分けされた本棚に行く

ここは確か祓魔科の有名な学校だった

そのせいか魔書には白が沢山ある

でも、各色も1冊ずつだがあった

どれも黒の表紙に色のラインといった悪趣味極まりないものだったが、悪魔に取り憑かれた人が使う魔書なので仕方がない

だけど一冊だけ、なぜか緑の書があった

しかも図書室のラベルもなく、誰かの忘れ物かと思ったが思わず手に取ってしまった

開くと中は真っ白で、最初のページに呪文が一つだけ書いてあった

こんな新品誰が忘れたものなのか

だけどなぜか気になって、気に入って、私は内緒でそれを持ち出した