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さとみくん〜過去編3〜 ページ26

さとみside




離れるのは俺も嫌だ。

隣街だからって、すぐ会いに行けるわけじゃない。
実質、電車で行けばそんなに時間はかからないはずだけど。

「うちの親は全部完璧じゃないと許せないの。。」

Aの親は厳しい。去年の夏祭りだって半分強引に許可を得てAを連れて行った。
「きっかり門限5時に帰ってこい。」って

だからAは、そう簡単にこれから会えるわけじゃないことを承知でいるんだろう。

しかもこの様子だと家出っぽい。
かなりまずいな。。

さ「引っ越しっていつ…なんだ?」

どうせ来年の春頃だろう。そう思っていたけど。
貴「2学期終わってからすぐ。年明け前に。。」


さ「………そっか。」
思ったよりタイムリミットが少ないことが分かった。

さ「琴音には言った?」

そういうとAは首を振る。まだ言えてないらしい

貴「これから会えなくなるかもしれないから、今年中にたくさん思い出作りたいんだ」

さ「うん。」

貴「だから今日はお祭りに行こ」

そっか。すっかり忘れてたけど、今日はお祭りなんだ。でも…
さ「A、お母さん大丈夫?」

貴「どうせ家出してきたし。どうせ怒られるのは私だしね」

さっきまで流していた涙は、いつのまにか乾いていていつものAに戻ってる。。



あっという間に夕方で、琴音も帰ってきたところでお祭り会場へ。

香ばしい香りがする屋台は、人だかりができている。迷子になりそう。。
琴「お祭りって久しぶりだよね。テンション上がるぅ!」

一人ではしゃいでいる琴音は本気で迷子になりそう。


貴「花火までまだ時間あるから屋台見よっか」

今までの様子が嘘のように冷静なA。
俺より年下なのに…




そしてあっという間に花火の時間。
周りにはたくさんの人。


ドーン!

花火が上がる。周りでは歓声が上がる。
隣ではAが空を見上げて嬉しそうにしている。

でもその横顔は、どこか寂しそうに見えて。

さ「…A」
貴「ん?」

さ「あのさ、、」
「もし、高校生くらいになってもし会えたら」

貴「うん。」

さ「また一緒の場所で花火見ような。。」
言葉を言い終わるうちに大きい花火の音で声がかき消されてしまった。

貴「ごめん、もう一回言ってくれない?」


さ「……ううん、やっぱなんでもない」

残るのは花火の焦げ臭い匂いだけ
Aのこと、どんなに離れてても好きだよ。ずっと。

そして最後の花火が終わる。


過去編END

第20話→←さとみくん〜過去編2〜


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設定タグ:stpr , 学パロ , 逆ハー   
作品ジャンル:恋愛
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なこ(プロフ) - そうなんですか?!トロンボーン良いですね、憧れます!今年は木管勧誘頑張ります…! (2020年4月22日 0時) (レス) id: 99b6659b05 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 私も卒業してしまったんですけど吹奏楽部です!!ちなみにトロンボーン吹いてます。逆に私の学校木管が人気すぎて金管に全然来ないんですよ、羨ましいです(><) (2020年4月18日 10時) (レス) id: 82794a52c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミントル x他2人 | 作成日時:2019年2月16日 15時

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