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「ただいま……!」
そう言い放ち、私はドアを開ける。
ドアの向こうでは、晃兄さんがゆきちゃんとアニメを見ていた。
「あー! 久ちゃんだー!」
雪ちゃんは嬉しそうにこっちに駆け寄る。晃兄さんは呆然とこっちを見ている。
「お、おまっ、大丈夫なのか?! 今、隆が迎えに行ったけど、隆は?! どうした?!」
慌てて私の方へ来る晃兄さん。私は薄ら笑いを浮かべながら、「大丈夫」といった。
……隆兄さんには悪いことをしてしまったかな。
「ごめん、晃兄さん」
私がぽつりとそう言うと、晃兄さんは?を浮かべた。
「我儘言って、ごめん。大好き」
私がそう言うと、晃兄さんはくしゃりと笑った。
「あぁ、俺も大好きだ!」
晃兄さんは私の髪をくしゃくしゃと撫でる。私は背伸びして、晃兄さんの頬にそっとキスをした。
……その時ちょうど帰ってきた隆兄さんに、私は凄い怒られたのは、言うまでもないだろう。
もし、世界が終わっても、貴男だけは、何も知らないままで、居てほしい。
私の過去も、あの日の真相も、あの日の事件も、何もかも。
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雪椿(プロフ) - もんぶらん翔。さん» ありがとうございます! 更新頑張ります (2017年3月19日 20時) (レス) id: fae6e0767b (このIDを非表示/違反報告)
もんぶらん翔。 - 嘘の戦争大好きなので嬉しいです!更新頑張って下さい! (2017年3月19日 1時) (レス) id: 015d801c6f (このIDを非表示/違反報告)
雪椿(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます! 更新頑張ります (2017年3月10日 21時) (レス) id: fae6e0767b (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが気になります^_^ (2017年3月5日 21時) (レス) id: 5050a4539b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪椿 | 作成日時:2017年2月26日 21時