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夜の8時。私と晃兄さん、楓姉さんは一ノ瀬の事務所に呼びつけられていた。
ドアの前には隆兄さんの秘書が立っていて、私達を中に入れてはくれなかった。
中から、一ノ瀬の声がする。
「30年前にお前の父親と兄がしたこと、教えてやるよ」
一ノ瀬は、ずっと話していた。10分、30分、1時間? ずっと話していた。
30年前、晃兄さんがしたこと、父さんがしたこと、一ノ瀬の家族のこと。
全て聞いて、私は泣いていた。なぜかは解らない。一ノ瀬に、同情したのだろうか。殺されたOLに同情したのだろうか?
「アンタの親父がやったことは、金額なんてつけられない。会長に会見開いて、自分が何をしたのか話させろ。真実を話させろ。バカ息子守るために、何をしたのか。二科晃はなにもしらずに、のうのうと生きてきたことをな〜教えてやれよ」
そう言うと、一ノ瀬はドアを開けた。
私たちを居ることを知らなかったのであろう隆兄さんは眼を丸くした。楓姉さんは混乱し、隆兄さんに問い詰めている。
晃兄さんに関しては、初めて知ったのだろう。呆然と立ち尽くしている。
「アンタと親父のせいで、おれは家族、全員奪われた。この傷は30年前に、五十嵐に刺されたものだ。金なんかで済む話じゃない」
そう言われ、楓姉さんは泣き出した。泣いて、一ノ瀬と問答を繰り広げていた。
その後、晃兄さんが一ノ瀬に飛びかかった。
「なんでだよ!! 復讐なら俺だけで良かっただろ!! なんで楓と久を巻き込んだ!!」
けれど一ノ瀬は、晃兄さんを振り払い、大きな声で言い放った。
「俺の弟だって何も知らなかったよ。たったの5歳で!」
そう言った後、コンセントを抜き取り、大きな声で叫んだ。
「聞いてんな。六車！お前にも必ず地獄を見せてやる。俺が味わった痛みを教えてやる」
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雪椿(プロフ) - もんぶらん翔。さん» ありがとうございます! 更新頑張ります (2017年3月19日 20時) (
レス) id: fae6e0767b (このIDを非表示/違反報告)
もんぶらん翔。 - 嘘の戦争大好きなので嬉しいです！更新頑張って下さい！ (2017年3月19日 1時) (レス) id: 015d801c6f (このIDを非表示/違反報告)
雪椿(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます! 更新頑張ります (2017年3月10日 21時) (レス) id: fae6e0767b (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが気になります^_^ (2017年3月5日 21時) (レス) id: 5050a4539b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪椿 | 作成日時：2017年2月26日 21時
