8話 ページ9
相澤side
─────事件が起きてるって言うのに、何故だかあの蝶を敵だと思う事が出来ていなかった。
敵の襲撃にしてはどこかおかしな点が多すぎた。
死傷者も建物への被害もかなり大きなものが起きているはずなのに最後には被害は0に……
まるで何かを試すかの様な…………
しかしあの時、あの蝶は確かに”ごめん”と言った。
──────何故そんなことをする……？被害を与えた張本人(？)がわざわざ声をかけてくるのか？
捕まる手がかりにもなり得るというのに……
○○「…………！！…………………って…………なぁ！！」
ドンと低く鈍い音と共に誰かの怒鳴り声が聞こえてきた。
相澤(まだ残りの敵が居たのか…………！)ﾀﾀﾀ…
？？？「………さぃ………めんなさ……………」
相澤(……？！子供…………子供がいるのか？？助けなければ……！)
────────────バン！！
相澤「動くなっ！！大人しくしろ！！」
○○「んだてめぇ？今忙しいんだよ！引っ込んでいやがれ！！」
○○「……あ？個性が使えねぇ？………………てめぇ何しやがった……！」
相澤(敵は二人か…………？子供は……………………)
個性の使えなくなった敵二人を難無く捕え辺りを見回す。
するとまた、1匹の蝶がひらひらと目の前を飛んでいく───────その先に見えたのは
相澤(扉……？あんな所にあったか……？)
その扉を開くと、殺風景な小さな部屋が出てきた。そして、体中傷だらけでボロボロな小さな体が、何かから耐えるようにそこに蹲っていた─────────
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作成日時：2022年12月17日 20時
