トリック・オア・トリートって言ってみた ページ28
ひっそりと静まり返った夜
私は一隻の船の甲板に上がった
足音を鳴らさないように歩き、船の中で唯一灯りの灯る部屋のドアを開けた
「サンジ」
「！？Aちゃん！！？」
大きな声で私の名前を呼ぶ彼に、静かにするようにジェスチャーする
「サンジなら起きてるかな、って思って」
なんて言いながら、サンジに近づく
「…それでも、どうしたんだ？こんな真夜中に」
「んー、どうしても食べくなっちゃって」
「？なにを？」
そう言って首を傾げるサンジに私はニッコリと笑って
「サンジ、トリック･オア･トリート」
そう言えば、サンジは壁にかかる時計を見た
時刻は丁度12時を回ったところだ
「ハロウィンか」
「うん。お菓子食べたくなった」
「よーし、なら頑張って作るか！」
そう言ったサンジに、私は目を丸くする
「え、作ってくれるの！？」
「勿論！可愛いお嬢さんのお願いならいつだって叶えるさ！」
それに、と彼は続ける
「君の為なら、特にね」
「…へ？」
そんな間抜けな声を出した私に笑って、彼は冗談だと言った
笑えない、と私も笑った
カチ、カチ、と心地良い時計の針の音が鳴る
海の上はやはり寒い
特に新世界の変わりやすい天候では、今日は一段と寒かった
サンジが淹れてくれた暖かく甘い紅茶に舌鼓を打ちながら、キッチンを行き来する彼の後ろ姿を眺める
手際よく料理をする彼の後ろ姿に思わず目を奪われる
ボーッとしながら彼を見つめていた
すると
「あまり見られると恥ずかしいんだけど…」
と、照れたように頬を赤く染めたサンジが言った
「ご、ごめん」
慌てて視線を反らし、紅茶を飲んだ
シン、とした心地良い静寂が私と彼を包む
私は何をするでもなく、ただボーッとしていた
どれほどの時間が経っただろう
彼は私の方を向いて
「出来たよ」
と言った
彼が出したのは、オレンジのプリン
「オバケカボチャのプリンアラモード。どうぞ」
とても美味しそうなそれを一口掬い、口に入れる
甘いカボチャのプリンが口の中でとろける
「ん〜〜！美味しい〜！！」
私がそう言えば、嬉しそうに笑うサンジ
美味しいプリンを食べ終え、私はサンジと甲板に立っていた
「もう行くのか？アイツらに会わなくて…」
「いーの。会ったら会ったで面倒くさいだろうし」
船の縁に腰掛け、横に繋いでいた船に乗り込もうとする
「ありがとう。美味しかった」
「…また、作ってやるよ」
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南 - リクエストです！イゾウ、ハルタお願いします(〃・д・) -д-))ﾍﾟｺﾘﾝ (2018年2月16日 21時) (
レス) id: 118adbfd83 (このIDを非表示/違反報告)
＊初夏sora＊(プロフ) - リクエストでヒナ嬢、レイジュお願いしゃっす！w (2018年2月16日 17時) (レス) id: bd93e623a8 (このIDを非表示/違反報告)
佐月(プロフ) - 初めまして。1で… (2017年8月31日 9時) (レス) id: 8c3a079e6f (このIDを非表示/違反報告)
ティー(プロフ) - アンケートですが、１に一票お願いします！ (2017年8月30日 21時) (レス) id: bf43aef3ef (このIDを非表示/違反報告)
★ウィザー☆(プロフ) - リクでボニーちゃんおなしゃァァァァァァス！！！ (2017年8月29日 23時) (レス) id: d6713b9bb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：文系少女 | 作成日時：2017年3月16日 11時
