転生トリップしたけどやっぱり俺は一般人【約束のネバーランド】【男主】 (ページ15)

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14.『お手伝い』ページ15

ママにお手伝いを頼まれてはや三日目
あの日の夜、四人で話した事を思い出す

「まずいよ、疑われてるってことだよね？！何かバレて…？」

エマが焦ったように声を上げる

『エマ落ち着け』

「敵の立場で考えてみ」

「敵の立場？」

「どの子供にも反応はない。ならまずオレたちを疑う。ビビるこたねぇ」

「油断は禁物だし、これまで以上に用心はすべきだけど大丈夫。何も掴まれていない。」

ボロを出さない。できる事はこれだけ…
たとえお手伝いの意味を知っていても…ね。

「_にしてもウゼェな。これで三日目。
食料庫の整理。予備リネンの点検。空き部屋の片付け。」

レイの愚痴を聞きながら仕事をこなす

「あー！遊びてぇー！」

痺れを切らしたのかドンが叫ぶ。

「ねぇ、なんで俺らだけ！？なんの罰ゲーム？！何か悪いことした？俺達！」

「ドン、ちょっとこっち。手貸して」

「えー」

「ほら早く！」

ギルダとドンが部屋を出たのを確認する

「やっぱり、発信機アレをどうにかしないと脱走は不可能だ」

ノーマンの声に頷く

「でもどうやって…あれから体中探したけど、埋められた跡なんてどこにもなかったよ」

「服や靴にもね_レイ」

「人間の科学技術の常識から考えればおそらく電波を使った発信機

でもそれは内部に電池がいる、消費も早い
ちょっと計算してみたけど、

電池寿命が10年以上で手術痕が残らないほど超小型
2015年当時じゃ多分フィクションの代物」

「つまり？」

『仕組みを予想して場所や壊し方を特定するのは難しい…ってことだろ…？』

「あぁ、まして鬼独自の技術ならお手上げだ」

「確かに鬼独自の技術の可能性も…むしろその方が…」

「え…詰んでない？」

「詰んでる」

「ダメじゃん！！｣

そんな会話にハハ…と笑みを漏らす

「いや、仕組みじゃなくても予想は出来る。考えれば必ず策はある」

沈黙が流れる

「情報が足りなさすぎる…！」

「それな」

ノーマンが言い乗っかるレイ

数秒の間

「こうなることがわかっていての余裕なのかな」

「？」

窓の外を見ながらノーマンは言う、エマはわかってないようだけど

「ママだよ、引っかからない？うまく言えないんだけど…
回りくどいというか手ぬるいというか…」

「標的を探す必死さに欠ける？」

「そう！引っかかるんだ思い過ごしなら良いんだけど…」

全員が考え始めると

「おーい、サボんなよ最年長～」

「！ごめんごめん！」

そしてお手伝いを再開した