ウエゴコロシタゴコロ【wrwrd!】 (ページ6)

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遅れてごめん☆どころじゃない【うつ】ページ6

えーどうも、鬱です。このたび彼女できましてん。
彼女との時間が欲しかったから、生減らしたなんてキノセイダヨ―。

ま、まぁそれはええねん。
でも、この彼女喰わせモンですわ。
――え？なんでッて言わはります？言っちゃます？

わいの彼女、女の子大好きなんですわぁ……。

出会いは、ちょっとした誤解からくる偶然で、俺にとっての必然だった。
色々あって(説明めんどいねん)なぜかよく分からん雌に絡まれたことがあってな。その時喚く雌の側にいた女、A。
だんだん論旨がずれて、支離滅裂なことを言い出したそいつの首根っこ掴んで説教かまし出したことにえらい吃驚したのは忘れへんわ。同類かと思ってん。

結局勘違いだったらしくて、謝って帰りはったふたりは、後日詫び入れたいと言ってきた。普段やったら、そんなんされたら二度と会わんけど、その時、女友達を説教したAにひどく興味を惹かれて、AがいるならってOkしたわ。

もう一度会って話してもうたら、もうアカンかった。
そこからガチクドキした。したら、あっさり言いよんねん。

「つき合うね～、別にええよ？でもなぁ、うち女の子好きやねん。それでもええの？」

時が止まるって、ほんまにあるんやなー。
現実逃避から戻ってきた時に見た彼女の笑顔がなー、めっちゃ可愛かってん。
即お願いしたわ。隣におった勘違い女、天宮はポカン顔からの苦笑いしててな、なにわろてんねん!! ってその時は思ってたけど、今なら分かるその苦笑い。

例えば、ウキウキのデートでの一幕。

「A、なんでそっちばっか見てるの」
「へっ!? あぁ、あの子めっちゃ可愛いで？」
「いやいやいや、デートで女の子見るって、それどうよ！」
「けしからん太ももがあかんわ」
「キリッと言わんといて……」

例えば、ええ雰囲気になった時。

「A、キスする時なんで目見開いとんねん」
「んー、あの看板の女優さん綺麗やな」
「ーーせやな」

そして極めつけ、つき合い初めてのイベント、チョコの日――から３日経過中。

「A!! 何でチョコくれへんねん」
「ハッ!? 天宮とかにチョコ作ってて鬱君の分忘れとった!!」
「なんでそうなるん!? 俺彼氏やで!!」

思わず目の前で崩れ落ちた俺に、んーなんて考え込んだAはそのままスーパーに入りよった。
え？なにこの仕打。呆然とした数分後。

「遅れてごめんね☆」

渡された箱にも同じことが書いてあった。
俺の彼女はドチャクソ可愛くて、色んな意味でつらい……。