はんぶんこ (ページ41)

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ぽろぽろと涙を流す大ちゃんは本当に可愛くて。愛おしくて。

俺のために勇気を出してくれたんだと思うと、それだけで天にも昇る気持ちだった。

そっと抱き締めて、今日はこのまま寝ようとベッドに2人で潜り込む。

『大ちゃん、好きだよ』

『俺も。ゆうと好き、』

自然と合わさる唇に幸せを感じずにはいられない。

身体なんか繋げなくたって、俺と大ちゃんはこんなに愛し合っている。

そう思うと、本当にいつまででも待てる気がした。

『あのね、でも、大人のキスは、してみたい…』

あぁでも神様…わりと意地悪ですね。

『嫌だったら言うんだよ？』

『うん。して？』

あぁ、これが本番のお誘いだったら、なんて思いながらそっと唇に触れる。

ぺろりと口の中にある大ちゃんの唇を舐めて、少し開いた隙間に舌を滑り込ませた。

びくりと震える大ちゃんの身体を抱き締めて歯列をなぞる。

上顎を舐めれば『んっ…』とくぐもった声が聞こえて大ちゃんの舌も動いた。

その舌を絡めとって少し吸うと俺の服を掴む大ちゃんの手にぎゅっと力が篭る。

枕にぎゅっと後頭部を埋めて顔も下を向いて逃げようとするから、1度唇を離して下からもう1度深く唇を合わせる。

固く閉じられた目尻からぽろりと1粒雫が流れて、さらに愛おしく感じた。

好きな子とこんなことして俺の身体が反応しないはずがないから、バレない程度に身体を離した。

そしてじっくり大ちゃんの咥内を味わってからゆっくり唇を離す。

『どうだった？』

本当は聞かなくてもいいのにどうしても大ちゃんの口から聞きたくて、わざと聞いてしまった。

肩で息をする大ちゃんは、唇はしっとり濡れているし涙目だし耳まで真っ赤だし、俺の欲を駆り立てるには充分すぎた。

抑えろ、俺。

『ゆうと…』

『ん？』

『すごかった…もっと、して欲しい…』

ねぇ神様…こんな拷問を課せられるほど俺、悪いことしましたか？