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『中島先生、ちょーかっこよかったね』

『俺とどっちが?』

『たかきに決まってんじゃ〜ん』

このバカップルは放っておいて。

さっきから光が放心状態。たぶん驚きと喜びと感動と、自分の中で処理しきれない状態になっているんだと思う。

大ちゃんは中島先生へ預けた。

『大ちゃんを、よろしくお願いします』

なんてまたボロボロ泣くから、中島先生も頭を下げちゃって。まるで保護者かよ。

『良かったね、せんせ』

って伊野尾とハイタッチしていたから、たぶん伊野尾は知ってたんだろう。

大ちゃんと中島先生が秘密の関係だったことも。プロポーズすることも。

それに関して光は、『俺は嘘もつけないし、大ちゃんにも周りにもすぐバレちゃうから』と広い心で受け止めていた。

『薮くんと八乙女くんもお幸せに』

と大ちゃんを助手席に乗せて去っていった中島先生は、悔しいけれど本当に格好良かった。

でもそれは、隣に居る大ちゃんが幸せそうだからさらに格好良く見えるんだと俺は知っている。

俺は光の隣に居て、格好良く見えているだろうか。

『ひかる〜大丈夫〜?』

『うん、大丈夫』

『には見えないけど』

『なんか、感無量』

まぁあんな盛大に親友の結婚が決まったんだ。その気持ちはよく分かる。俺だって感動したし。

『いいな。結婚』

『ひかる結婚したいの?』

『じゃあ俺と…』

無言で伊野尾に殴られた。痛い。

『ひかる、あれは中島先生だから格好良くキマったんであって、みんながあんな上手くはいかないよ』

『でも、』

チラッと俺を見る光が、最上級に可愛い。

『薮になら、されたいなって』

はい、俺死にました。

『ひかる、急なデレはやぶの心臓を止める可能性があるから気を付けて』

『あーぁ、薮くん固まっちゃったよ』

『人の幸せっていいなぁ!俺も幸せ!』

光を幸せにする前に、俺が幸せすぎてどうかなりそう。

『イケメンの面影の欠片もないな』

『俺光が居てくれたらイケメンなんてなれなくてもいい』

『薮はイケメンだよ?』

『ひかる!これ以上デレたらやぶが死んでしまう!』

俺、今なら死んでもいいかも。

あ、でもまだ光の全部をもらってないからやっぱりまだダメだ。

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作者名:ney-ko | 作成日時:2018年1月22日 23時

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