居ない。ゆとやま ページ4
やまが居ない。
俺の倍くらい忙しいやまと、全然会えない。
一緒に暮らしているはずのこの家に、やまはいつ帰ってくるのだろう。
やまが居ない間は、撮りだめした写真をひたすら眺めて寂しさを紛らわせる。
時々ちらりと目に入るいやらしいやまの表情に、自分の欲が溜まるのも慣れてきてしまった。
恋人のこんな写真を見るなんて、虚しいだけだ。
そう思うと溜まった欲もすっかり冷めて、いやに頭がすーっと冴える。
我慢してる必要って、あるんだろうか。
少しくらい無理をしても、俺もやまも平気じゃないか?
『ただいま』
日付が変わったところで、タイミングがいいか悪いか、やまは帰ってきた。
『お、かえり…早かったね』
『だって…』
荷物を置いたやまはそのままソファに座る俺に抱きついてきた。
『やま?』
『全然、話せてなかったから…』
これは。これは珍しい。やまのデレだ。
やまが帰ってくる頃には俺はもう寝ていて、やまが先に出る時は俺はまだ寝ているか、寝ているやまを俺が見るか。
とにかく、ここ最近はずっとすれ違い。
こんな風に触れ合うなんて、何日ぶりだろう。
『早く帰ってきてくれたの?』
『ん…』
甘えるやまを膝に抱え直して、あやすように背中を撫でる。
胸の中で、やまがウトウトとしているのが分かる。
『眠い?』
『んーん…』
疲れているのは分かっているから寝かせてあげたいの山々なんだけど。
『ねぇ、やま…?』
『ん、なぁに…?』
『抱きたい、な』
バッと身体を起こしたやまは、ぱちくりと目を大きく開いて俺を見つめた。
そしてゆっくりと耳まで赤く染める。
そんなやまの頬に手を添えて、触れるだけのキスをする。
『だめ?』
『ゆうと…ずるいよ』
『ん?』
『そんなの、断るわけないのに…』
今度はそっと、やまから俺に口付けがおとされる。
嬉しくて舞い上がる俺は、やまの手を引いてベッドへ向かう。
上から見下ろすやまはまだ何もしていないのに蕩けた顔をしていて、さっき無理矢理に抑え込んだ欲が再び顔を出した。
『おれ、だめかも…』
片手で口元を隠すやまがもぞもぞと動く。
『なに?』
なにかと思っていたら、僅かに震える手で俺の手を取って、下へと伸ばす。
『もう、こんなで、』
2つの手で触れたのは、しっかりと主張したやまのモノ。
『おれ、溜まってたのかな…?』
自分の身体が不思議なようで、瞳を潤ませるやまは最上級に可愛かった。
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作者名:ney-ko | 作成日時:2018年1月22日 23時