年上彼女 ページ21
こんなに触れ合わなかったのはおそらく初めて。
久しぶりに触れた深雪さんの肌はやっぱり白くて綺麗で、肌に馴染む。撫でるだけで俺まで気持ちよくなれる。
そしてあいつらが言うようにほんの数日なのに深雪さんはまた痩せてしまった。
その原因が自分だと思うと殴ってやりたい。
『ごめん、辛かったよな』
「っん、ううん、食欲なかっただけ、だから」
鎖骨のところに吸い付いて痕を残す。
深雪さんの白い肌には赤い痕がよく映える。
『も、挿れてい？』
「ん。いいよ」
久し振りの深雪さんのナカは熱くて、ずっと俺が求めてたものだった。
この気持ち良さも、深雪さんの感じてる顔も、あの男が全部知ってると思うとやっぱり許せない。
こんなに綺麗な深雪さん、もう誰にも見せたくない。
『深雪さん綺麗。好きだよ』
「そ、ゆぅの、やっ」
『全部忘れて、俺の事だけ考えて』
俺で頭いっぱいになればいい。ずっと俺の事だけ考えて、いつでも俺の事だけ求めればいい。
「やぶく、も、」
『ん？』
「私のこと、だけ、ね？」
『もちろん』
俺は深雪さんと出会ってからずっと深雪さんの事しか考えてない。きっと光たちは本気で驚いていると思う。運命の人なんて信じてたわけじゃないけど、深雪さんが俺のモノになった時、本気で運命の人だと思ったんだ。
この人以外はいらないと、本気で思った。
深雪さんがずっとどこか俺に遠慮していたのは気付いてたけど、俺の事を好きな気持ちは嘘じゃないと知っていた。だから深雪さんが変わってくれるのを何も言わずに待っていた。変わらなくても一緒に居られるならそれで良かった。
でもそれは俺のエゴでしかなくて、もっとちゃんとつなぎ止めておけば今回みたいな事にはならなかったかもしれない。もっと俺が深雪さんに自信をつけてあげなきゃいけなかったんだ。深雪さんが自虐的になる必要なんかないと、はっきり言ってあげなきゃいけなかった。
深雪さんの性格まで俺には治せない。でも受け止めて、愛してあげることは出来る。
深雪さんは変わらなくていい、変わる必要なんかない。
『深雪さん、俺の傍に居て、ずっと。どこも行かないで』
懇願するように深雪さんに訴える。情けないけど、俺には言葉で伝えるしか方法がない。
深雪さんみたいに、みんなを大切にしているのが分かるように態度で示すにはどうしたらいいか分からない。
「やぶくん、大好き。離れないよ、ずっと」
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作成日時：2017年5月8日 9時
