年上彼女 ページ47
俺の係長はめちゃくちゃいい人。俺が何しても怒らないし、仕事すれば褒めてくれるし、飲み会も絶対来てくれる!
だから今日も俺は深雪さんに話しかける。
『深雪さん!』
「うわ、手越どうした」
手『これサイン欲しいなぁ〜』
「サイン欲しいだけなら普通に持ってきて。あんたがいたら心臓何個あっても足りないわ」
手『驚いた深雪さんも可愛い〜』
毎日深雪さんの近くで仕事できてる俺は幸せだと思う。こんな頼り甲斐のある上司はなかなか出会えない。だって俺が何したって怒らない。
「やっぱりあんたを異動させるべきだったわ」
手『いやいや、俺がいなくなったらこの部署終わりでしょ!ね!課長!』
課『私はお前じゃなくていい』
課長まで俺の冗談に乗ってくれるんだから、本当にこの部署は最高だ。
そんな楽しい部署に今日から新しい仲間が増える。
中『よろしくお願いします!』
手『いえーい裕翔〜よろしく』
「あんたを教育係にした自分が信じられない」
手『大丈夫、大丈夫!なんの問題もなし!』
「不安しかないわ」
裕翔は元々薮の部下だし、仕事が出来ないなんて話聞いたことない。
深雪さんもお気に入りだって俺も知ってる。
「裕翔、手越はこんなだけど仕事だけは出来るから。あとは困ったら玉森くんとかに聞いて。何かあったら報告すること」
中『はい!分かりました!』
「ふふふっ」
中『え、なんですか?』
深雪さんが機嫌がいい。周りも自然と笑顔になる。課長だって笑ってる。深雪さんの笑顔には不思議な力がある。
「裕翔、可愛い。うちに来てくれてありがとう」
中『あ、いえ!俺こそ、受け入れてくれて、ありがとうございます』
裕翔がほんのり頬を赤くして微笑む。なにこいつ可愛い。俺でさえ可愛いと思う。
「手越!裕翔のことイジメたら承知しないからね!」
手『俺いじめないよ!可愛がる!』
深雪さんがこんなに可愛がってる部下をイジメたら俺の命が危ない!
「はい!じゃあみんな仕事に戻る!」
深雪さんの言葉でみんな持ち場に戻る。
俺は裕翔に基本の仕事を教える。
俺たちの仕事は簡単に言うと営業の補佐。
営業が安心して外回りへ行けるよう相手の下調べ、数字の見直し、書類の整理。
だからこの部署には営業経験者が半分くらいいる。そして営業へ戻るやつも少なくない。
ちなみに俺は深雪さんの元で働き続けたいから営業へ行く気は一切ない。
23人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時:2017年4月24日 8時