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ファーストコンタクト ページ1

お気に入りの場所がある。夜景も星空もとっても綺麗に見えるそこは、深夜になれば誰もいない。


病院で働いている看護師の俺は17時定時なんて帰れない。でも遅くなればなるほどここに来る機会も増えるから嬉しいこともある。


屋上は立ち入り禁止なんだけどね。


『今日も一日お疲れ様でした、俺』


真夜中の屋上で独り言なんて変人だけど、誰も見ていないからいいんだ。


そう、誰もいないと思っていたのに。


カチリ、とライター?ジッポ?の音がして振り向くと、すらりと背の高いイケメンさんがいた。


独り言、聞かれてた?


『こんばんわ…』


『こんばんわ』


ちらりと俺の方を見ただけでその人は煙草をふかし始めた。あれ、ちょっと待って。ここ病院だけど。


『あの!禁煙なんですけど!』


『は?あぁ、スタッフか…』


火を消す気配もなくぷかぷかと浮かぶ紫煙。なんだこの人!注意してやったのに!


『だからダメですってば!火!消してください!』


『おい!危ない!』


火を持った人に掴みかかるなんて、我ながらバカなことしたと思う。でも火を消さないこの人が悪いんだ。


『あっつっ…!』


『ぁ…この馬鹿!危ないだろ!』


『うわっ、ちょっと、』


ぐいと腕を引かれて屋上の隅にある水道まで連れて行かれる。


『君は馬鹿なのか』


『貴方が火を消してくれないから!』


『だからって煙草を手で触るやつがあるか』


俺の悪い所なんだ。目的を見つけたらそこに猛突進。自分のことも、周りのことも見えなくなる。


そう。長所でもあり、短所でもある。


『なんで、煙草吸うんですか?敷地内は禁煙だって知ってるでしょう?』


『ちょっと一服するのに理由なんかない。敢えて言うなら口寂しいからだ』


屋上まで来るのだって結構な時間がかかるのに、喫煙者の考えていることはよく分からない。


『吸うのをやめろって言うなら、君が変わりになる?』


『は?っ…、ちょ、んぅ…』


火の当たった指はまだじんじんとしていて、でもそこに当たる水は冷たくて気持ちがいい。


指に意識を持っていかないと、俺、のまれる。


『ぁっ…ん、ふぅ、ンん、』


一瞬、唇に触れるだけのキスかと思った。


たったそれだけでびりびりと身体に電気が走ったみたいに固まってしまって。


ほんの少しの隙間にこの人の舌がぬるりと入り込んだと思ったら、そのまま俺の舌は絡め取られた。

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しょぼん(プロフ) - 更新待ってました!これからも頑張ってくださいね!! (2021年8月15日 10時) (レス) id: 80f9088859 (このIDを非表示/違反報告)
いわし - これからの展開が気になります!!ぜひ、更新してほしいです!! (2019年3月1日 7時) (レス) id: 868e16e7f6 (このIDを非表示/違反報告)
- やぶあり、やっぱり大好きです!これからも頑張ってください!続き楽しみにしてます! (2018年11月2日 6時) (レス) id: 1ac15466af (このIDを非表示/違反報告)
- 次のお話はどんな感じ何でしょう!とても楽しみです! (2018年10月4日 18時) (レス) id: 1ac15466af (このIDを非表示/違反報告)
ney-ko(プロフ) - 凛さん» 凛さん、いつもありがとうございます!ありさんをひたすら愛でる薮さん、お楽しみください\(^o^)/ (2018年10月1日 19時) (レス) id: 279b6160ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ney-ko | 作成日時:2018年9月24日 5時

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