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侑『涼介何作ってんの?』

涼『ひかのための貧血メニュー』

圭『うわぁ!涼介すごい!』

裕『美味しそー!』

涼介のプロ並みの料理の数々に僕たちが舌鼓していると、それをうっとり眺めるお母さんの姿。

「いいなぁ涼介のお嫁さんになる子…」

大『え?!涼介結婚するの?!』

雄『いや違うでしょ。将来の話』

お母さんの料理にはレシピは一切存在していなくて、同じ味の料理は二度と出てこない。

美味しいけれど、それは所謂男の料理というもので。ざっくり簡単、胃に入れば全部同じ。

野菜炒めしかない日もあれば、どこのレストランかっていうくらい見栄えも完璧な料理が並ぶこともある。

それもある意味お母さんの才能なのかもしれない。

慧『光は自分のことには無頓着だからなぁ。誰かさんみたいに』

「…なんで私を見るの」

薮『光と深雪さんて意外と似てるのかも』

「私あんな神経質じゃないよ」

神経質になる部分が違うだけでお母さんも充分ひか並に神経質だ。

神経質から程遠いところにいるのが雄也とお父さん。

神経質ではないけれど細かいのが涼介。

僕は綺麗好きなだけで神経質なわけじゃない。決して。

涼『はい、お父さんひかに持ってって』

薮『あいつ食べられるかなぁ』

「頑張れ、薮くん」

涼介の作った料理を持ってお父さんは再び2階へ。

その後ろ姿を見つめるお母さんは、なんだか切なそう。

侑『お母さん、僕もお腹空いた』

「うん、なに食べたい?」

大『オムライス!』

慧『えぇ〜またぁ?』

裕『オムライス好き!』

圭『俺も!』

なんでいつもオムライスかって。大ちゃん以外に誰も具体的なリクエストをしないから。

でも簡単だからとお母さんはオムライスを作るのが好きみたいだ。

涼『俺自分で作る』

侑『涼介、僕固めの卵がいい』

雄『母さん、俺ふわとろ』

大『俺両方食べたい』

「そんな面倒なこと言うやつは自分で作れ」

裕『俺も両方食べたいな…』

圭『俺も…』

「しょうがないなぁ!どうやって作ろっかなぁ!」

慧『裕翔と圭人の特別感』

料理が苦手だって言うくせに、お母さんの卵はお店で出てくるようなふわふわのとろとろな卵。包丁で切ってとろっとなるやつ。

涼介でさえまだお母さんのふわとろには及ばない。

お母さんは本当に、不思議な人だ。




薮『光、涼介が作ってくれたよ』

光『食べる…』

本当は食欲なんてないけど、可愛い弟が作ってくれた料理を残すわけにはいかない。

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優子 - 読みました。光君大丈夫かな?これからどうなるか?気になります。 (2017年8月23日 23時) (レス) id: baaab4d872 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。これからどうなるか?気になります。 (2017年8月21日 17時) (レス) id: baaab4d872 (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2017年8月21日 4時

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