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裕『ねぇねぇ!薮くんめっちゃイケメンだったねぇ!』
圭『ほんと!ねぇ光くん!次いつ遊びに来る?!』
侑『大人になってもゲーマーなんて、宏太、ガキだな』
涼『どうしたらあんな身長伸びるのかなぁ』
大『頼りがいのある兄ちゃんて感じでかっこよかったなぁ』
雄『母さんたちなんか夜中まで騒いでなかった?』
慧『やぶぅモテモテだなぁ〜光』
薮が帰ってから、いや帰る前からずっとだけど、弟たちの興奮がすごい。
裕翔と圭人はまぁいい、侑李はなんで名前を呼び捨てなんだいつの間に。大貴は3人も兄貴がいてまだ足りないのか。雄也はほんと興味がないんだな。
光『お前、何が言いたいんだよ』
慧『べっつに〜』
なんだか慧には全部バレているような気がして、俺も下手なことは言えない。
「ゆうりと涼介もこんなに懐くなんてね。本当に、薮くんさえ良ければいつでも遊びに来てもらってね」
光『うん…』
朝まで眠れなかった俺はいつも通りの時間に起きて母さんと朝食の支度をした。
薮が朝に弱いのは知っていたからギリギリまで寝かせて起こしに行ったら
『おはよ、ひかる』
ってまた今まで聞いたことないような甘い声で言われて。
今だって自分の部屋なのに微かに薮の匂いが残ってて、落ち着かない。
なんか俺、変態みたい。
自分の部屋なのに、昨日薮があんなことするから…
そっと自分の唇を指で触ってみる。
キス、された。薮と、キスした。それも、何回も。
夢かもしれない。だってあんなの、恋人がするみたいな…
でも薮は、俺のことを好きだと言った。
それって、ずっとキスしたかったってこと?
分からない。
確かに俺も、薮のことを考えるとドキドキしたり、胸が苦しくなったりしたけれど。
それは、そういう事をしたいと思う好きって気持ちなのかな。
薮に好きって言われて嬉しかった。
それなのに、素直に俺も、ってどうして言えなかったんだろう。
なんだか胸のもやもやが酷くなったような気がして、ぼーっとしていると携帯が着信を告げた。
光『薮?どうした?』
数時間前に別れたばかりの薮からだった。
薮『今からバイトなんだけどさ、光の声、聞きたくなった』
光『声って…さっきまで一緒だったじゃん』
薮『そうだけどさ。俺としてはずっと一緒にいたいんだけど』
光『ずっとって…無茶言うなよ…』
そんなこと言われたら、俺も、ってちょっと思ってしまう。
薮『うん、ごめんね。また夜電話していい?』
光『ん、いいよ』
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優子 - 読みました。光君大丈夫かな?これからどうなるか?気になります。 (2017年8月23日 23時) (レス) id: baaab4d872 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。これからどうなるか?気になります。 (2017年8月21日 17時) (レス) id: baaab4d872 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2017年8月21日 4時