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光『薮、お待たせ…ってあれ？』
風呂を出て部屋に戻ったら薮がいなかった。
嫌な予感しかしない…
薮『お風呂、頂きました』
一応声をかけないと失礼かと思ってウッドデッキの夫婦に挨拶をする。
するとお母さんからまさかの提案。
「はーい。あ！薮くんも呑む？」
話には聞いていたけどなんてフレンドリーな人だ。
薮『いや、僕は…』
丁寧に断ろうとしたのに、まさかお父さんに肩を抱かれて断る手段を失った。
父『てゆーか強制だから。光風呂入ってんだろ？出てくるまで、な』
薮『じゃあ、すみません。頂きます』
3つの缶ビールが鈍い音を立てる。
「ねぇ薮くん、ひかるくんて大学でどう？」
俺にそう聞いてきたお母さんは、息子を心配する母の顔そのものだった。
光の話を聞く限り、お父さんもお母さんも放任主義で子どもに干渉しないイメージだったから。
薮『光くんはすごく明るくて、みんなの人気者です』
人気者過ぎて困るくらいに。
「やぶくんみたいに無駄に人気者でも困るけどね」
父『深雪さんにだけは言われたくないな』
「わたし別に人気者じゃないもん」
父『よく言うよ。どこ行ってもキャーキャー言われてたくせに』
「ひかるくん、武術始めたせいでよけいモテてるんだきっと。小さくて可愛かったひかるくんが…」
父『男らしくていいじゃん。羨ましい』
「そういう問題じゃない！」
薮『お母さん、分かります！光のやつ男にも女にもモテるようになっちゃって！悪い虫がつかないようにするの大変なんです！』
………しまったー！！！言わなくていいこと言っちまった！しかも光のこと呼び捨てにしちゃったし両親には好青年の印象持っててもらいたかったのにー！！！
なんて俺が内心めちゃめちゃ焦ってるのに、お母さんは大爆笑。お父さんも肩を震わせて笑ってる。
「あー超おかしい。やぶくんてそんな喋るんだね」
父『光のこと、大事にしてやってよ』
お母さんは目に涙を溜めるほど笑い転げて、お父さんは見ているこっちが安心出来るような笑顔を見せてくれた。
光って、本当に大切にされてきたんだなぁと思う。
薮『あの！お父さん、お母さん』
そんな光を、俺なんかが大切に出来るのか分からないけれど
薮『光くんのこと、絶対大切にするので、お付き合いを許して下さい！』
大切にしたいって、心の底から思うんだ。
光『や、ぶ…お前、何言ってんの…』
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優子 - 読みました。光君大丈夫かな？これからどうなるか？気になります。 (2017年8月23日 23時) (
レス) id: baaab4d872 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。これからどうなるか？気になります。 (2017年8月21日 17時) (レス) id: baaab4d872 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2017年8月21日 4時
