ピアノ (ページ6)

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ユンギも私もヒョクじぃにピアノを教わってから、すぐピアノの虜になった。

毎日の様に放課後にまだ開店前のヒョクじぃの喫茶店に行っては、ステージの上にあるピアノの取り合いだった。

私はとにかくピアノを弾くこと歌うことが好きで、たまにヒョクじぃの喫茶店で弾き語りをしたり、最近は近所の小さな子どもたちにピアノを教えることも増えてきた。

ユンギはというと…小学校の高学年あたりから曲作りに目覚め、よくヒョクじぃに教わって何曲か作ったらしい…。まだ実際に聞いたことはないんだけど…

あと、中学になってバスケと同時に先輩たちに影響されラップ？とやらを始めて…部活のない日は近所の公園とかで集まっていて、たまに私もその集まりを見学していた。

ユンギと一緒にヒョクじぃのところに行くことも少なくなってたから

久しぶりにユンギと一緒に行けることがなんだか嬉しくて、授業も寝ずに頑張れた…笑。

放課後になり、

YG『行くぞ、』

と頭を叩いてくるユンギ。

昔はわたしの方がちょっと背も高かったのに…いつの間にかユンギを見上げないといけないぐらいの身長差になってしまった。

「あ、待ってよ」

先にスタスタと歩くユンギを小走りで追いかける。

「ヒョクじぃんとこ久しぶりだな～、元気かなー？」

YG『いや、まじ元気すぎて本当にじぃかって思うし…笑』

「ヒョクじぃらしい～！！むしろユンギの方がじぃさんだよねー笑」

YG『なんつった？余計なこと言ってんのはこの口かっ！！』

私の両頬を引っ張りながら、睨むユンギ。

「ごめんって、ごめん笑」

ヒョクじぃの喫茶店まで、笑いの絶えない道のりだった。