[BL]普通に生活していたらSな先輩に弱みを握られてしまった。

第九話 ページ11

いきなり先輩の家を飛び出し、コンビニでアイスを買って食べる。


あんなこと初めてされたし...先輩いつもと何か雰囲気違うし...


色んなことが交差して目が回りそう。


明日どんな顔して先輩に会えば良いんだよ...!


はぁ...とため息を一つ落とす。


ガ○ガ○くんの味が入ってこない...


零「A?何してんの?」


『れれれ、零夜!?』


いきなりの零夜登場に驚きを隠せない。


零「何その化け物見たような反応...今から神埼先輩ん家行こうとしてたのに...」


零夜は軽く手を振って俺の横を通って行く。


今の驚きとその前の驚きでもう何か良く分からなくなってきた...!


玲「はぁ...はぁ...Aくんッ!!朱と碧見なかった!?」


『うぇ!?先輩!?み、見てませんけど...』


いきなり先輩が来てまた驚き。


玲「お願い!!あいつらどっか行っちゃったんだよ!!探すの手伝って!!」


『え、朱くんと碧ちゃんが!?わ、分かりました!!』


公園、幼稚園と、先輩と走って回ったが見つからない。


もう少し暗くなってきている。


珍しく頭を抱え、焦っている先輩。


微かに手が震えている。


『...先輩、手ぇ出して下さい。』


そう言ったら、素直に震えている手を出してきた。


両手で包み込むように触る。


ずっと寒い中探していたのか、ものすごく手が冷たい。


『先輩...きっと、大丈夫ですから...』


自分にはそう声をかけるしか出来なかった。


ちらっと先輩の顔を見ると、一筋、キラリと光る綺麗な涙が頬を伝っていた。

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