あの人の体調不良 (ページ10)

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9話和也side ページ10

二宮「……っ！………うっ………」

一度吐いてしまったら、もう止めることは
できなかった。
意思とは関係なく、どんどんでてくる。
相葉さんが背中をさすってくれているのも
手伝って、かなりの量を戻していた。

松本「相葉さん、これ。今からでも
使ったほうがいいよ…」

気付いたら潤くんが水やタオルを
持ってきてくれてて。
俺の口元には袋があてられていた。

二宮「…おぇぇっ……ぇっ………」

何度も波打つ背中。何度も襲ってくる
激しい吐き気に耐えながら、俺は
潤くんと相葉さんに介抱された。

松本「…お。落ち着いてきた？」

だいたい吐ききって、今までグッと
入れてた力を一気に抜いた。

“片付けないと……”

一息ついて、すぐに思ったのがこれ。
途中からは袋に戻していたけど、最初に
アスファルトの上にぶちまけたのを
思い出した。

戻しちゃってる人の介抱なんて、
嫌に決まってるのに。
嫌な顔一つ見せずにしてくれた２人。

そんな２人に片付けまでさせるのは
とても申し訳なかった。

二宮「…ごめんね。……片付けてくる…」

そう言って、潤くんが持ってくれていた袋を
持ち、コンビニへ向かおうとしたけど……

相葉「ちょっと！危ないって！……俺、
行くから。ね？」

足元がなんだかフワフワしてて、倒れそうに
なってしまった。

瞬間的に反応した相葉さんに受け止められる。
潤くんも相葉さんに少し遅れて、俺を
支えてくれた。

二宮「でも……ここも片付けなきゃ…」

汚れたアスファルトに目線を移して言う。
……うわ…俺、こんなに戻したんだ……

相葉「大丈夫。俺と松潤でやるからさ。
少し休みな？顔、真っ白だから。…辛いでしょ？」

松本「片付けは心配しないでいいからさ。
…ちゃんと休んで？」

二宮「……ん。………ありがと……」

優しくかけてくれるその言葉に甘えて
片付けを任せて、バスに戻ることに
したんだ……。