あの人の体調不良

24話 潤side ページ25

相葉「…ちょっと……大丈夫？」

二宮「ごめん………大丈夫。急に立ち上がって
クラッときただけだから…。」


そういいながら、相葉さんの手をかりて
起き上がったニノ。



相葉「今日はもう、あとバーベキュー
だけだしさ。頑張ろ？」

二宮「………うん。」



小さく縮こまったニノの背中を ポンポンッと
軽くたたいて、優しく笑いかける相葉さん。



この瞬間、ニノの表情がスッと和らいで。
その空気感が伝わって、俺らまで何となく
気持ちが落ち着いてきて…。



「嵐はバランスがいい」

なんて言われることが多いけど、
それは、相葉さんがこういう風に
思いやりを持った言葉で

“ 気持ちの良い空気 ”

を作ってくれるからなんじゃないかなー…
…って、俺は時々思ったりするんだ。






黒田「二宮くーーん！」


スタッフさんがいる方向から
マネージャーの黒田さんが、
砂の上を革靴のままで走ってきた。


黒田「ハァ…ハァ……大丈夫ですか？
何か薬飲みます？」


遠くからでも、ニノの具合が悪いことを
察したのか、右手に色んな種類の薬、
そして左手には水の入ったペットボトルを
持って こっちへ来てくれたみたい。


二宮「…水だけもらおっかな…」


薬は受け取らず、水だけをごくごく飲む
ニノを黙ってみている俺ら。


きっと、それぞれ思うことはあるんだろうけど


あえて口には出さない。



…それは昔から変わらないんだよね。

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