愛が29個。 ページ30
「あの日、Aがこんな境遇に陥る事になった原因の日。俺はお前を守ってやれなかった。」
小さく、それでもはっきりとした声で鶴蝶さんは話し始めた。
それを私は膝を抱え、さらに顔を埋めて静かに聞いた。
「お前の顔を見て、お前がやったんじゃないって事は分かってたんだ。
でも、急なことに混乱して、そこからアイツに証拠聞かされて…
お前を…Aを信じてやれなかった…
今になってあんなもの梵天に居ればいくらでも作れるって気付いた。
言い訳になるのも分かってる。だから__」
『__で、なんで今更、!!』
「、!?」
急に声を荒げた私に、鶴蝶さんが驚いたのが分かった。
それでも私の怒りは収まらなくて。
『あの日、皆が私から離れて…
まだ春千夜が居たから大丈夫だったのに、!!
春千夜も…いなくなってっ…!!
それから私はずっと…
ずっと1人ぼっちの部屋で…隣から、みんなの楽しそうな声が聞こえて…
寂しくて、誰もいなくて、辛くて、苦しくてっ…
それなのに、それなのに今更っ…
今更、悪かったなんて言われて、許せるわけないじゃないですか…!!』
ハァハァと私が息を切らす声だけが部屋に響いた。
温かい液体が頬を伝う。
しばらく無言が続き、私の息も落ち着いた頃に鶴蝶さんが口を開いた。
「…ゴメンな。」
『っ、』
違う、違うんです、
ごめんなさい…
謝ってほしかったんじゃない…
こんな事言うつもりじゃなかったし、謝らせるつもりもなかった…
私は、
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私を、認めてほしかった、。
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そして私を、
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必要としてほしかった。
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ひがんばな - 最高ですね (2022年9月20日 18時) (レス) @page16 id: 2e55c6cac2 (このIDを非表示/違反報告)
しらそ - 好きです、はい。語彙力がなくなるくらいに← 文才の塊やないですかもちこちゃこ。様、シリアスもあればネタもあって読んでいて楽しい作品です! (2022年4月30日 14時) (レス) @page45 id: 12e9945153 (このIDを非表示/違反報告)
もちこちゃこ。 - おふとんさん» ごめんなさいごめんなさい驚きのあまり変なコメ返の仕方をしてしまいました何が「e」やねんって思いましたよね安心してください私もです!!!!!!!!!!!!!!!!!! (2021年12月29日 20時) (レス) id: b54f2c1a06 (このIDを非表示/違反報告)
もちこちゃこ。 - おふとんさん» e (2021年12月29日 20時) (レス) id: b54f2c1a06 (このIDを非表示/違反報告)
おふとん - なんかさ、神じゃね?飽き性やけど読んだ瞬間続き読もうと思ったもん感想?え?あぁまじですき (2021年12月15日 21時) (レス) @page16 id: e77bb3532f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もちこちゃこ。 | 作成日時:2021年9月30日 18時