2 ページ3
夢主side
地獄が始まった日から数日が経ってようやく1番近い都市についた。道中には少し前まで村だったものや、普通の人間だったもの達が沢山あった。
しかし、都市は対応が早かったのか検問所と砦が仮だが作られており、ほとんどの人がいつもと変わらないような生活をしていた。とりあえず情報を集めるために役所に行くと、表では見なかった服に血がついていたりする明らかに逃げてきた人達で溢れていた。
？｢ちょ待って！？A？｣
ふと後ろから腕を掴まれて振り向くと、子供くらいの身長で天と書かれた布を顔に着けた男の子がいた。
貴｢俺の名前なんで知ってるかわかんないけど、君迷子？親とはぐれたところわかる？｣
？｢いや俺子供ちゃうわ！Aほんとに覚えとらんの？昔森で倒れてた時に助けてくれたやん｣
そんなことあったっけと思いながら記憶を探ると、確かに4〜5年前に森で血を流して倒れていた子供くらいの身長でやけに声がでかい奴を助けたことがあったのを思い出した。
貴｢あー…！お前ロボロか。覚えてないっていうかあの時はその布着けてなかったからわからなかった｣
ロ「そういえばなんでAここにおんの？もしかしてあの町もゾンビウイルスに？前俺に弓を教えてくれたアドルフも無事やんな？」
貴「俺は無事なんだけど、アドルフは……ゾンビに噛まれて自分のライフルで……。」
あまりアドルフの事は話したくなくて話を変える。
貴「てかロボロこそなんでここにいるの？お前が住んでるとこって首都じゃなかったっけ」
そういうとロボロは顔につけている布を少し引っ張りながらうつむき気味に言う。その声は少し震えていた。
ロ「俺、軍の人間やねん。昔森で倒れてたんも他国に潜入捜査したらバレて追われてたからで……。今回ここに来たのも近くの戦線に張ってたらウイルスの情報が入ったからで。俺が…俺がもう少し早く来とったらアドルフも死なんですんだかもしれへんのに……。」
貴「アドルフの話はもうやめよう……。そうじゃなくても戦争中なんだ。仕方がない」
そう言った時、役所の入り口の方で悲鳴が上がった。ロボロがすかさず駆けつけて持ち前の大きな声でパニックになってる人達を先導して避難を促す。みんなが役所の裏口から外へ避難してる中、女の子が大人たちに押されて転んだ。誰も気づいていない。
貴「助けないと…！」
なんとか手を伸ばして立ち上がらせたが、後ろには入口を壊しなだれ込んでくるゾンビの群れがいた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 298人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白狐さん(プロフ) - 完結おめでとうございます!! 夢主君がケジメを付けたこの後、友達としてたまに会ってたりするのかな…と妄想を膨らませております笑 最初から最後まで読み応えのある作品でした!! ありがとうございます^^ (2020年9月7日 2時) (
レス) id: c1b876fff4 (このIDを非表示/違反報告)
蜜璃(プロフ) - ゾンビ物は初めて読みました！更新楽しみに待たせて頂いてます！ (2020年7月3日 17時) (レス) id: b69039585c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：空白 | 作成日時：2020年7月1日 21時
