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でも、実際に妖怪は存在した。つまりその伝説というのもあながち間違いではないのだろう。それにその犬の大妖怪は恐らく……
「ありがとうございます。伝説というのは案外たくさんあるものですね」
恐らくその伝説はほぼ全て実際のことだろうけど。
「つまり、それだけその方達が存在したという証拠がないということ。過去はまだわからないことで満ち溢れています」
証拠、か。なかなかそういうものはない。仕方ないことだ。特にあの乱世では……
「……そうですね」
「叶夢様、よかったら弓をやってみませんか？強い霊力を持っていらっしゃるなら、もしかしたら破魔の矢ができるかもしれません」
破魔の矢、か。確かに興味がある。
「いいんですか？」
「ええ、本格的なものは子供用にはありませんから、それで破魔の矢は流石に無理ですが、それで少し弓矢に慣らして、もう少し大きくなったら練習してみるといいですよ」
「ありがとうございます！」
私達は神社の敷地内の弓道場へ移動し、準備をした。
「では、やってみてください」
パシュッ
最初に放った矢は的に当たってはいたが、端の方に行ってしまった。
私は前世で弓や刀をやっていたが、久しぶりすぎて感覚が掴めなかった。だけど、これで、感覚をつかむことができた。次はど真ん中に！
パシュッ
今度はど真ん中に当たった。
「流石です。2回目でど真ん中に……」
続いて何度か弓を射た。どれも正確にど真ん中に当てることができた。
「すごい、こんなに正確に全て中心に当ててしまうなんて」
琴音様は本当に驚いた、というような顔をしていた。私が抹茶を美味しいと言った時と比べ物にならないほどにww
「叶夢様、これからも偶にここへ来ませんか？ここでなら弓道の練習もできますし」
「いんですか？」
「ええ、もちろんですよ」
「ありがとうございます！」
私としても、弓矢の練習をできるというのは嬉しいし、ここなら琴音様に霊力の扱い方とかも教えてもらえる。これ以上いいところはない。
「霊力の使い方も早速少し教えますよ」
「ありがとうございます！」
霊力がいくらあったとしても、それを使いこなせないと宝の持ち腐れになっちゃうからね。
「ですが、まずはその霊力を少し隠しましょう」
霊力を隠す？
「霊力を隠す、というのは？」
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ピス - 面白かったです｡早く続きを見たいです｡ (5月6日 12時) (
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作者名：ゆい | 作成日時：2019年2月9日 8時
