優杏様の生まれ変わり【犬夜叉】 (ページ33)

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XXXIII ページ33

あれから、月日は経ち、本当に色々なことが起こった。私も奈落を倒すのには協力した。そして、かごめは四魂の玉のたった1つだけの正しい願いを見つけ、玉は消滅した。だが、犬夜叉がかごめを現世に送り届けてホッとした瞬間に犬夜叉とかごめはそれぞれ元の世界に戻され、その後2度と井戸が500年の時をつなぐことはなくなった。

そして、それは私も例外ではなかった。私もかごめの安否を確認した後、四魂の玉のたった1つだけの正しい願いを願うと、玉は消滅し、私は殺生丸に別れを言えないまま現世へと返された。そして、もちろん井戸はその機能を失った。

「かごめ……」

かごめは部屋で1人泣き崩れていた。当然だろう。もう戦国時代の大波乱は幕を閉じた。だが、その喜びの空間に私たちはいない。そして、やっと心通じた愛する人とももう2度と会えないのだから。私はかごめがまた戦国時代に戻れることは知っているし、私も恐らく戻れるとは思っている。でも、もしさらに神様が気まぐれを起こしたら？そう思うと私も涙が溢れでる。

「かごめ、きっとまた会えるよ。でも、その時はきっともう2度とこの世界に戻ってくることはできない。だからね、その時が来た時のために、この世界で後悔はもう何一つない！って言い切れるように、その時まではこの世界で精一杯生きよう」

「そう、だね……お姉ちゃんは強いね。私は泣いてばっかりだし、みんなの役にもなかなか立てなくて、何度も足手まといになっちゃった。なのに、お姉ちゃんは最初っから心も体もすごく強い。お姉ちゃんは才能あるから……」

「私だって怖いし悲しいよ。確かに私はずっとクヨクヨしてて、その時が来たのに後悔がまだあってもきっと殺生丸の元へ行く。でも、後悔がずっと後をついてくるなんていうのは嫌だから。

それに、私も最初っから心も体も強いわけない。私の方がかごめより早く生まれたから早く心が強くなっただけ。それに、私はかごめが思ってるほど心は強くない。
体はだって、私は3歳の頃からすごく霊力の高い琴音様という巫女様に霊力の扱い方とか、弓道を本格的に教わったし、5歳になってからは天倉様に剣道を教わったり、弓矢の作り方も教わった。それに戦国時代に行ってからは刀々斎には刀の作り方や修理の仕方まで教わった。

私は幼い頃からずっとずっと強くなろうと頑張り続けた。だから、私は強くなったんだよ」

「え、でもなんでそんな幼い頃から？」