II ページ2
「本当に1人で行くの？まだ3歳よ。流石に危険だわ」
お母さんは心配そうにいう。まあその気持ちはわからないでもない。
「じゃが、誰も手が空いておらんしな」
だけど私は、1人でも大丈夫なんだけど……
「大丈夫！電車に乗って行ったらすぐだから！」
私はどうしても行きたいため、安心させるようにそう言う。
「叶夢もこう言っとることじゃし、あっちに着いたら琴音様もいるんじゃ」
琴音様というのはその巫女様の名前らしい。綺麗な人なんだろうな。
「ん〜、そうね。わかったわ、でも気をつけてね」
さすが娘を戦国時代の半妖に嫁がせる人なだけある！！ありがとうお母さん！
「うん！」
私は子供のふりをするように元気よく返事をする。半分くらい素でやっているところがあるけど。
(ここが桜木神社か。うちの神社と違って立派だなぁ)
そんなことを考えていると、修行僧らしき男性が近づいてくる。
「君、どうしたんだい？迷子かな」
迷子なら困ったな、どうしようか、と考えだした。
「違うよ。ここの琴音様っていう巫女様に会いに来たんだ！」
子供っぽく目的を伝える。だけど、この喋り方疲れるな。まあ流石にもう慣れてきたけど。
「琴音様にはあまり会えないんだよ。ごめんね」
「えぇ！」
普通にショックで大きな声を出してしまった。
「大丈夫ですよ。あなたとは私も話がしたいので」
美しい姿の女性が出てきた。巫女装束を着ているところを見ると、この人が琴音様なんだろう。それにしても、何か他の人にはないような気のようなものを感じる。なんだろうこれ。
「それが霊力というものですよ」
少し離れた位置にいたはずの女性は、いつのまにか私の目線に合わせて目の前でしゃがんでいた。
「これが、霊力……」
「霊力を感じることができるんですか！？」
修行僧らしき男性が驚きの声を出す。
「この子は私よりもさらに強い霊力を持っている。霊力を感じることなど容易いはずです」
本当に私が霊力持ってたの！？しかも、琴音様よりもさらに強い霊力を！？
「私が霊力を？」
「えぇ、私なんかとは比べ物にならないほど、非常に強い霊力です。もしかして……」
そういうと、しばらく考え込んでしまった。
「そういえば、今日はどうしてここへ？」
「おじいちゃんに私はもしかしたら霊力を持っているかもしれないからと言われて、琴音様ならわかるだろうってことで」
「そうでしたか、まあとりあえず中へお入りください」
「うん！」
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ピス - 面白かったです｡早く続きを見たいです｡ (5月6日 12時) (
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作者名：ゆい | 作成日時：2019年2月9日 8時
