優杏様の生まれ変わり【犬夜叉】 (ページ1)

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おんぎゃあ！おんぎゃあ！と私は元気な産声をあげる。ん？

「元気な女の子ですよ」

ん？

「可愛いわね」

と、女性の声

「あぁ、2人ともよく頑張った」

今度は男性の声

「名前は決めておるのか？」

おじいさんの声。
ここは、どこだ。それに、私は誰だ。別に記憶喪失になったつもりはない。そういえば、私は事故で死んだような……
もしかして、転生したのか。記憶はあるようだが。それにしても、男性の声はともかく、この女性の声とおじいさんの声は聞き覚えがあるような……
だが、この世界ではついさっき生まれだばかりみたいだから、つまり聞いたとしたら前世で。どういうことだ。

「この子は“叶夢(かな)”よ。この子の夢が叶いますようにってね」

叶夢、かいい名前。生まれたばかりの私を抱えてるということは、この女性が私のお母さんで、男性の方はお父さんといったところか。じゃあおじいさんはおじいちゃんか。

「日暮叶夢か、いい名前だな」

日暮？まさか、ここは犬夜叉の世界。しかも、私はかごめの姉か妹。だけど、かごめはいないみたいだから、私はかごめの姉ということか。もしかして転生トリップというものをしてしまったのか。
それなら私にも霊力あるのか？まあ、流石にないか……
戦国時代か、ちょっと行ってみたいな。だが、霊力もないのにあんなところへ行くとすぐ死にそうだな。まずは霊力があるかどうか知りたいところだな。まあ、自分で動けるようになるまではとりあえずどうしようもないか。

あれから私は3歳になった。
前世の記憶がある影響か、私は普通より早いうちから話しだしたり歩きだしたから、母達はすごく驚いてそのあと喜んでいた。
そして今は、祖父に呼び出されて話しだすのを待っているところだ。

「叶夢、お前は普通の子よりいろいろと優れている。もしかしたら霊力もあるかもしれん」

いつも変なことばかり言う祖父だ。周りから見れば今日もそれに思えるだろうが、私は期待をした。もしかしたら本当に霊力があるかもしれない、と。

「本当？」

自分にも霊力が備わっているかもしれないという期待で、自然と口元が緩む。

「あぁ。わしにはわからんが、知り合いに非常に強い霊力を持っている巫女がいるんじゃ。
その巫女の元へ行ってみるといい」

「うん！」

私は嬉しくなり、自然といつもより明るい返事になる。