File_04 食人ツインズ ページ10
どくやら今日はオクタヴィネル寮の人達に絡まれる日らしい。
私は締められながらそう思った。
｢ねぇねぇリュウちゃん､食べてもいーい？｣
私を抱きしめるのは有名な双子の片割れ､フロイド・リーチ。
ヤンデレタイプはカニバ型。
とりあえず私を食べようとしてくるタイプ。命の危機を一番感じさせられるのは彼である。
ちなみにリュウちゃん､というあだ名はリュウグウノツカイから。理由は本人も分かってないそうなので私も分からない。そんな特別身長が高かったりする訳でも無いのだけれど……どうしてだろうか。
｢特に､腕とか美味しそうだよね〜｣
なんて言って彼は私の腕をぎゅっと掴む。とても痛い。
｢あの､痛いんですが｣
｢そっか〜｣
話聞く気ゼロですか。いや｢は？｣とガチギレされるよりかは良いや。
何やかんやありつつもガチで食べられたことは無いのでとりあえずほおっておく。彼が飽きるのをまとう。下手に抵抗して彼の気に触ってしまえば､本当に命が無くなる。
そう思った時だった。
｢Aさん｣
ぬ､と突然現れた､フロイドさんによく似てる男性。
彼はフロイドさんの双子の兄弟である､ジェイド・リーチである。
｢あれぇ､ジェイドじゃん｣
｢何をしていたんですか？フロイド｣
ニコニコと､笑ってるのか笑ってないのか分からない顔で会話を始める二人。
それに置いてけぼりなってる私から､少しだけ彼――ジェイドさんについて話をしよう。
彼はフロイドさんと双子であり､それ故かヤンデレタイプも非常に似ている。
タイプはカニバ型。でも､同じカニバ型のフロイドさんとは反対に｢食べられたい｣と思うタイプだろう。
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作者名：夢乃夢子 | 作成日時：2020年5月17日 15時
