たすけて ページ10
男が話終わると、暫く沈黙が流れる。いたたまれない空気にケーキのなくなったお皿を弄っていると、ロビンが口を開いた。
｢……帰るのが遅れた日、とかはあるのかしら？｣
｢何が行われているかはわからないが……A様が帰るのが遅くなった次の日は、A様は街に姿を表さない｣
ゾッとした。
表さないのか、表せないのか。その一日に何が行われているのかわからない。けれど寝ている母親の目を盗んでまでやってきている街に訪れないのは、あまりにも不自然。
｢……会ったばかりのキミたちに頼むのはお門違いとわかっている。しかし、頼む……｣
静かな、しかし懇願するような声で男はそう言う。そして私たちに深く頭を下げながら｢あの子を助けてください｣と言った。
思わず目を見張ると、続くように隣に現れたウェイトレスも涙を浮かべながら頭を下げた。
｢もう、なによ……。そんなの、そのつもりだから話を聞いたんじゃない｣
きっと今頃ルフィが気に入った、仲間になれ、なんて騒いでいるはず。能天気そうで意外と鋭いあの船長のことだから、きっと無茶をしてでもアリスのこと……Aのことを連れ出そうとするに決まってる。
安心させるように笑って｢ね、ロビン｣と横を向くと、なぜだかロビンは顔を青くしていた。
｢どうしたの、ロビン｣
｢……ルフィ、Aのこと引き止めてるんじゃないかしら｣
窓の外には少しずつオレンジ色になりつつある空が見える。Aがお茶会に行くと言っていた時間。
ロビンと顔を合わせると、お会計に適当なベリーを投げて店を飛び出た。
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あ(プロフ) - 早桃さん» ありがとうございます〜！最後までお付き合い頂きありがとうございました；； (2022年10月19日 10時) (
レス) id: fb59469920 (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - 完結おめでとうございます！！めちゃ面白かったですー！！！お疲れ様でした😊 (2022年10月18日 20時) (レス) id: f9af42ef58 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - クロノトさん» ありがとうございます！最後までお付き合い頂きありがとうございました！！ (2022年10月17日 2時) (レス) id: e349160874 (このIDを非表示/違反報告)
クロノト(プロフ) - 最高すぎる終わり方でしたお疲れさまでした (2022年10月16日 9時) (レス) @page25 id: 3be08e9739 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 桜葉さん» ひええありがとうございます〜〜；；魅力的だなんて……！！ (2022年10月13日 18時) (レス) id: 7957da95fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あ | 作成日時：2022年10月10日 3時
