おはなし ページ5
｢おー！！ アリスじゃねェか！！｣
｢ルフィも知り合いなの？｣
今日はアリスに街を案内してもらっていると、後ろからどたどたとした足音と声が聞こえる。振り返ると、街並みにそぐわない麦わら帽子を揺らして走ってくるルフィ。
｢ええ、昨日帰り道に見かけて、ナミさんとロビンさんがお話してくれた船長さんだと気づいて声をかけたの｣
｢こいつおれの飯代出してくれたんだよ！ 良い奴だよなー！｣
｢え、ルフィのも！？ ちょっと、流石に悪いわよ｣
｢ふふふ、いいの。お金に困ってないから、使い道もないしね｣
二人が船長さんは食い逃げを良くするって言っていたから、と笑うアリス。確かに昨日のウェイトレスが言うにはこの国のプリンセスらしいからお金には困ってないかもしれないけど、出会って間もないわたしたちの会計を済ましてくれるなんて少し申し訳なくなる。服装のせいか幼く見えるから尚更。
わたしたちの分だけでも返す、と言うとうーんと少し悩んでから思いついたように顔を上げた。
｢それじゃあ、また旅のお話を聞かせてくれる？｣
｢本当にそんなことでいいの？｣
｢いいえ、それがいいの！ わたし、昨日とっても楽しかったわ。……また、外の話を聞きたい｣
そう言って笑うアリスは、なんだか少し寂しそうに感じた。なんて声をかければいいかわからずにいると、さっきの表情とは打って変わって可愛らしい笑顔を浮かべたアリス。
｢それじゃあ、わたしはお茶会に行くわ｣
｢あら、昨日も行ってなかったかしら｣
｢ええ、でもお茶会は終わらないから。それと、船長さん｣
アリスは不思議そうに首を傾げるルフィの鼻をつん、とつついてから腰に手を当てた。
｢ご飯を食べたらきちんとお金を払わないとダメよ。じゃないとトランプに捕まって、首をはねられちゃう｣
それだけ言うとくるりとまた踵を返して昨日みたいに踊るような軽い足取りでスカートを揺らしながら帰って行った。
太陽が少し西に傾いた、夕方と言うにはまだ少し早い時間。昨日アリスが帰ったのも、このくらいの時間だった。
｢って、あんた食い逃げしようとしたの？｣
｢おー、それよりおれもアリスに話してやりてェ！｣
｢たく……そうね。明日はサニーを案内するのはどう？｣
｢いいな！ じゃ！ おれ飯食ってくる！｣
｢……ルフィ、お金持ってたかしら？｣
｢あ！｣
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あ(プロフ) - 早桃さん» ありがとうございます〜！最後までお付き合い頂きありがとうございました；； (2022年10月19日 10時) (
レス) id: fb59469920 (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - 完結おめでとうございます！！めちゃ面白かったですー！！！お疲れ様でした😊 (2022年10月18日 20時) (レス) id: f9af42ef58 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - クロノトさん» ありがとうございます！最後までお付き合い頂きありがとうございました！！ (2022年10月17日 2時) (レス) id: e349160874 (このIDを非表示/違反報告)
クロノト(プロフ) - 最高すぎる終わり方でしたお疲れさまでした (2022年10月16日 9時) (レス) @page25 id: 3be08e9739 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 桜葉さん» ひええありがとうございます〜〜；；魅力的だなんて……！！ (2022年10月13日 18時) (レス) id: 7957da95fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あ | 作成日時：2022年10月10日 3時
