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私の庭園 ページ20

お母様は私以外の人間を嫌い、使用人を全員クビにした。だからあの広すぎる城には人はおらず、いつだって閑古鳥が鳴いていた。


「すごい音だな、振動とか、へいきか?」

「……うん」


 手当てをしてくれているチョッパーに小さく頷く。

 壁が、床が壊れていく音がする。地震みたいに地面が揺れて、遠くでずっと砂埃が舞っている。
 この城がこんなに音を立てているのは、幼い頃の朧気な記憶以来。音と言ってもこんな物騒な音は初めてだけど、それが今は凄く嬉しい。

 怪我をしていた私を考慮してチョッパーとナミが庭園まで運んでくれた。お母さんの能力について詳しく話せていないから不安だったけれど、麦わら帽子を乗せられた私に向けられたルフィの笑顔に安心して気を失ってしまった。それに、なんだかあの人たちなら大丈夫な気がする。


「それにしても、綺麗な庭園ね。入ったときは薔薇の花しか見えなかったけどここは色んな花が咲いてる」

「おれ、実は薔薇の匂いが強くてしんどかったんだけど、ここの匂いは好きだ!」


 ひくひくと鼻を動かすチョッパーに笑みがこぼれる。
 ここは庭の中でも一番離れたところ、お母様の目につかない場所につくられている。お母様は好きな物と嫌いなものを極端に分ける。だから好きな薔薇をたくさん植えて、他の花を嫌ってた。その結果、こんな離れになってしまったけれどここは私のお気に入りの場所。


「ありがとう。この花、私が育てたの」


 そう言うと二人は辺りを見渡した。案内してもらったサニー号にも花壇やみかん畑があったから、もしかしたらこの船の人達は植物が好きなのかもしれない。

 特に気に入っている花を紹介しようと顔を上げると、遠くからなにか飛んできているのが薄らと見えた。


「っ伏せて!!」

「きゃ、なに!?」


 床を歪ませて二人を引き離すと、丁度二人がいた辺りにいくつかのスペードのトランプが突き刺さる。

 ​──スペードのマークは、死の象徴。

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(プロフ) - 早桃さん» ありがとうございます〜!最後までお付き合い頂きありがとうございました;; (2022年10月19日 10時) (レス) id: fb59469920 (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - 完結おめでとうございます!!めちゃ面白かったですー!!!お疲れ様でした😊 (2022年10月18日 20時) (レス) id: f9af42ef58 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - クロノトさん» ありがとうございます!最後までお付き合い頂きありがとうございました!! (2022年10月17日 2時) (レス) id: e349160874 (このIDを非表示/違反報告)
クロノト(プロフ) - 最高すぎる終わり方でしたお疲れさまでした (2022年10月16日 9時) (レス) @page25 id: 3be08e9739 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 桜葉さん» ひええありがとうございます〜〜;;魅力的だなんて……!! (2022年10月13日 18時) (レス) id: 7957da95fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年10月10日 3時

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