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｢何連れてきてんだ！｣
｢そうよバカ！ 戻してきなさい！｣
｢そいつだって困ってるだろ！｣
｢こいつ遭難者だって｣
｢遭難者です｣
｢うそつけ！｣
──息ぴったりだなあ。
なんて呑気なことを考えながら目の前で起こる三人の言い合い(一人が怒られているだけな気もする)を見つめる。
腹の辺りにぐるりと巻きついた伸びすぎな腕をびよびよと手元で遊びながらぐるりと船内を見回すと、刀を持った人と目が合った。機嫌の悪そうな表情にとりあえず会釈をすると、スっと目をそらされる。さして気にせず今度は目の前でルフィを叱るオレンジ髪の女性に視線を向けると、視線に気がついてから小さくため息を吐かれた。
｢それで、あなた本当に遭難者なの？｣
｢うん、家出して、寝てたら海の真ん中にいて、びっくり｣
｢びっくりってねえ……｣
そこでルフィ登場、とルフィの方を向くと、にしし、と笑われる。あれほど怒られたというのにあまりのケロッとした態度に、少しだけ二人の苦労が垣間見えた。
｢はあ……あなた、名前は？｣
｢A｣
｢Aね、私はナミ。しかたないわ。害は無さそうだし、家まで送り届けてあげる。あの船じゃそこまで遠くには行けないだろうし……まだ近くよね｣
元はと言えばこのアホ船長が連れてきたんだし、とナミは言う。少し呆れた顔をした長鼻の人も、同意するように頷いた。
この人たちは優しい人なんだと、理解した。善意で言ってくれている、と理解した上で、血の気が引く。サァッと身体が冷える感覚に、思わず自身を抱きしめるように腕を抱く。
｢ちょ、顔色悪いわよ！ 大丈夫？｣
｢わた、わたし、帰りたく、ない｣
｢親と喧嘩……とかじゃなさそうだな｣
夜に村を出て、今はすっかり太陽は真上に昇ってる。これだけ船に乗っていればとっくに離れたと思っていたけど、もしかしたら、ナミの言う通りまだ近くなのかもしれない。考えたくはないけど、確実に探している。探していないわけがない。そんな中呑気に寝ていたのだと思うと、ゾッとする。
だんだんと視界が滲んでいき、よろけそうになった身体を支えようと足を踏み出すと、ぐにゃりと床が歪むような感覚になる。そう思った瞬間、視界は真っ暗になった。
｢っぶねェ｣
｢ゾロ、ナイス！｣
薄らと目を開くと、三つの刀が目に入る。倒れる前に、先程目が合った人に支えられたらしい。お礼を言おうと顔を上げたところで、わたしの意識は落ちた。
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北沢 - 面白かったです‼️ 続きが気になる〜😆応援シテマスッ😆 (8月30日 19時) (
レス) @page30 id: 97f09e59d6 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - あまねさん» 夢主ですかね？？ありがとうございます꒰ঌ；；໒꒱ (8月27日 18時) (レス) id: e65690d19e (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 名無しのゴリラさん» 一番だなんて嬉しいです〜〜；；ありがとうございます！！！！ (8月27日 18時) (レス) id: e65690d19e (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - てんしか (8月27日 2時) (レス) @page29 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのゴリラ - ワンピースの小説で一番好きです💕最新待ってます！愛す (8月25日 20時) (レス) @page29 id: fa8371b6ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あ | 作成日時：2022年9月29日 18時
