家入side ページ7
入学から2ヶ月程たって、五条と夏油はAから離れなくなった。
少しでも暇があれば会いに行き、会話を交わす。
Aはその度に優しく微笑みかけ、真摯に付き合う。すごいやつだと思う。あんな問題児共を相手にして疲れた素振りさえ見せない。
第一印象はとんでもなく綺麗な男。だけど、時々男らしさも感じる。それだけ。
数週間前までは。
五条、夏油、相川での合同任務。
遅いと思っていたら、いきなり勢いよく帰ってきた。
ドアの向こうには、泣きそうな顔しながら彼を担いでいるクズが2人。
彼は血だらけ、流石に焦りはするが笑ってしまう。
まるで少女漫画のワンシーンみたいで。
治療を終え、いつもの綺麗な体に戻る。
人形みたい。少し魔が差し、触ろうとした時突然起き上がった。
『傷、ありがとう家入さん。
今度お礼するね。』
と微笑む彼に不覚にもキュンとする。
「別にいいよ。大したことしてないし。
焼肉でも奢って。あと、硝子でいい。」
上品に笑う彼はやはり人間だった。
それからよく話すようになって、愚痴をきいてもらう仲になった。
だけど、無性にイライラしてしまう日は彼に当たってしまう。
そんな私にも彼は変わらず優しく笑いかける。
『2人で悪いことでもしよう』
ニヤリと笑う彼があまりにもらしくなくて、嫌なことなんて全部吹っ飛んだ。
悪いことというのは酒と煙草。
彼は煙草にむせて、酒の味に顔を顰めた。
そんな様子も面白くて、おかしくて。
その日は全部忘れて、彼に抱きつき、泣きついた。
彼といると落ち着くようになって、いつもの自分に戻れる。
彼は特別だった。
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琴葵(プロフ) - 主人公さんのどうか、笑う未来がありますようにと願わずにはいられない作品でした。とても、とても惹かれる物語でした。更新してくれて本当にありがとうございます。 (11月8日 12時) (
レス) @page30 id: 2a7eef1005 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - 感動しました。学校に行く前に読ませていただいたのですが号泣しすぎて目が赤くなりました。 (11月1日 7時) (レス) @page30 id: 951a2a07c6 (このIDを非表示/違反報告)
nono(プロフ) - まじで泣く え、あの続編書いてほしいですね。文章力高いので行けると思います。この、死んじゃった子が生まれ変わって再開する的な？感じの作って欲しいです。良かったらですけど。 (10月8日 20時) (レス) id: 9ef243ee9f (このIDを非表示/違反報告)
氷姫(プロフ) - 泣いちゃいました。 (9月30日 23時) (レス) @page30 id: ae94d75975 (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - めちゃくちゃ泣いてしまいました (8月16日 23時) (レス) @page30 id: d0878bcbf4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろ | 作成日時：2023年7月15日 20時
