五条side ページ3
夏油も家入も見惚れているのだろうか。
誰も口を開かない。
漸く、我に返った夏油傑が口を開く。
「驚いたな。君があまりにも綺麗で。
さっき自己紹介していたんだけど、私は夏油
傑。よろしく。」
夏油と同様に家入も挨拶をする。
「五条悟」と話す自分の声は震えていたかもしれない。
目の前にいる男はあまり表情を変えずに
『相川A。自分より弱い呪霊を取り込むことが
出来る。よろしく。』
随分簡潔に済ませたなとは思ったが、そんなことはどうでもいい。
思っていたより低く、かすれている声に色気を感じる。優しい言い方だった。
五条悟とて、人に見惚れられたことは腐るほどあるる。自分が美青年だということはとうの昔に自覚していた。しかし、ここまで美青年という言葉が似合う人間がいるだろうか。
全員が席につき、しばらく沈黙が続く。
またしても夏油傑が話しかける。
「Aはどうやって呪霊を取り込むんだい?
嫌なら話さなくていい。 」
聞きたかったことを夏油が聞いてくれたおかげでこれ以上無愛想な奴だと思われずに済んだ。
『身体に入っていく感じ。気持ち悪いよ。』
少し微笑みながら言う姿はどうしようもなく綺麗だった。
気に入った。
自然と口角が上がる。
これから彼にのめり込んでいくとも知らずに。
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琴葵(プロフ) - 主人公さんのどうか、笑う未来がありますようにと願わずにはいられない作品でした。とても、とても惹かれる物語でした。更新してくれて本当にありがとうございます。 (11月8日 12時) (レス) @page30 id: 2a7eef1005 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - 感動しました。学校に行く前に読ませていただいたのですが号泣しすぎて目が赤くなりました。 (11月1日 7時) (レス) @page30 id: 951a2a07c6 (このIDを非表示/違反報告)
nono(プロフ) - まじで泣く え、あの続編書いてほしいですね。文章力高いので行けると思います。この、死んじゃった子が生まれ変わって再開する的な?感じの作って欲しいです。良かったらですけど。 (10月8日 20時) (レス) id: 9ef243ee9f (このIDを非表示/違反報告)
氷姫(プロフ) - 泣いちゃいました。 (9月30日 23時) (レス) @page30 id: ae94d75975 (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - めちゃくちゃ泣いてしまいました (8月16日 23時) (レス) @page30 id: d0878bcbf4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しろ | 作成日時:2023年7月15日 20時