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灰原side ページ16

入学の日に、衝撃的な話しを聞かされた。
信じられなかった。こんなに元気そうなのに。

だけど、先輩3人の腫れた目が、嘘ではないと実感させられる。

同情してしまった。



その日は七海と先輩達と帰った。

相川先輩から離れようとしない先輩3人を見て、本当に愛されているんだなと感じる。
同時に気まずくて

「大丈夫なんですか?」

失礼だと思っていてもつい、聞いてしまった。

『大丈夫だよ。灰原は優しいね』
微笑みながら頭を撫でる先輩。
あまり干渉しない方がいい、だって悲しいから。そんなことはわかってる。
だけど、こんな優しくて綺麗な人、好きになるに決まっている。
相川さんに懐いている自分に驚きながらも、この気持ちは止められない。






入学から数ヶ月たった今。
さらに相川さんに懐いてしまった。
先輩は優しい。
それはもう、泣きたくなるくらい。
初めは我関せずだった七海も、すぐに相川さんに懐いた。

任務帰り、相川さんがご飯を奢ってくれる。
『悟は、ああ見えても実はすごく優しいよ。』

『傑はあんなに強いフリして、じつは弱い。』

『硝子は、一番話しかけやすいんじゃないかな。』

『こんなに強い後輩ができて、俺も嬉しいよ。』

『何かあったら、おいで。』

後輩の悩みや話を聞きながらも、励まし、支えてくれる。




相川さんとの合同任務がおわった七海は、いつも優しい顔をして帰ってくる。
本人はあまり自覚していないけど、七海は相川さんといると、よく笑うようになった。


相川さんが死ぬまでちょうど半年。先輩達と焼肉屋に行った。

2年生になってから1ヶ月おきに食べに行き、全部吐き出しているんだそう。


泣くつもりなんてなかったのに、先輩に頭を撫でられると我慢なんて出来なくなった。
七海は五条さんと夏油さんに絡まれて面倒くさそうにしてたけど、その目にはうっすらと涙が浮かんでいた。

相川先輩はそれを見て、幸せそうに目を細める。

きっと大丈夫。
彼の笑顔を見るとそう思える。




本当は、わかっているのに。

五条side→←七海side



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設定タグ:呪術廻戦 , 男主 , さしす組   
作品ジャンル:アニメ
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琴葵(プロフ) - 主人公さんのどうか、笑う未来がありますようにと願わずにはいられない作品でした。とても、とても惹かれる物語でした。更新してくれて本当にありがとうございます。 (11月8日 12時) (レス) @page30 id: 2a7eef1005 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - 感動しました。学校に行く前に読ませていただいたのですが号泣しすぎて目が赤くなりました。 (11月1日 7時) (レス) @page30 id: 951a2a07c6 (このIDを非表示/違反報告)
nono(プロフ) - まじで泣く え、あの続編書いてほしいですね。文章力高いので行けると思います。この、死んじゃった子が生まれ変わって再開する的な?感じの作って欲しいです。良かったらですけど。 (10月8日 20時) (レス) id: 9ef243ee9f (このIDを非表示/違反報告)
氷姫(プロフ) - 泣いちゃいました。 (9月30日 23時) (レス) @page30 id: ae94d75975 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - めちゃくちゃ泣いてしまいました (8月16日 23時) (レス) @page30 id: d0878bcbf4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しろ | 作成日時:2023年7月15日 20時

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