さぁ君と恋をしよう*もうひとつの恋

Three ページ3

水色の折り紙が見える

『っ…ふっ…』









今まで我慢していた涙が一気に溢れ出した









無理して笑っていたときの涙、止まることなんて知らない

一つ手に取る









『っ…会いたくないよぉっ…』


そして、飛ばす









ﾎﾟﾃﾝ、乾いた音が響いた









もう一つ手に取る









『優しくっ…しないでよぉっ…』

『嫌いになりたいっ…』

『これ以上…好きにっ…なりたくないっ』

『そばにっ…いてよ…』









伝えたかったのに、伝えられなかった言葉が次々と溢れだした



泣かないって、決めてたのに。



部屋にたまっていく紙飛行機









少なくなった手元の紙飛行機





『あとっ…ふたつっ…』


・









・


前から決めていたお願いごと









・









・




『も、いっ…もう一回っ…（人２）っを………知らないときの私になりたいっ!』









キミを一番理解しているつもりだったけど









『ずっとずっとっ…ﾋｯｸ…っ………（人２）の…ﾋｯｸ……大切なっ…』









――――――――――大切な幼馴染でいられますように









君の心まではわからなかった









『っ…』









小さい子供みたいに、泣きじゃくった届かない想いを、涙に託して。





声に出さなかった想いを乗せ









――――――――今日もどこかで、紙飛行機が飛んでいる









けれども想いは届かない

例えば私 『絶対に届かない彼』→←Two

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す